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令和8年4月13日発行 第3594号 掲載

各社の対応:米関連機器が伸長/徳島県特集

 ㈱中四国クボタ(江草徹社長)徳島営業部(整備センターなど含む16拠点・98人)の2025年度の実績は前年を上回り、計画目標も達成した。武田廣徳島営業部長によると、米価の上昇により穀物乾燥機や色彩選別機など米関連機器が好調だったほか、ニンジン価格が過去最高水準で推移した影響で、移植機や収穫機、洗浄機など野菜関連機の売上げも伸びた。主要機は供給が追いつかず、「需要はあるものの、手配には苦労した」と状況を述べた。主要機の販売は全体的に堅調で、GS仕様が伸長。トラクタは25~35馬力が主流ながら70馬力も動いた。田植機は、大規模以外の顧客に4条植えの需要が根強い。一方で、GS仕様の6条も伸長している。コンバインは2~3条刈が主力だが、品薄が続いた。4条も堅調に推移した。草刈機関連もフレールモアや自走式などが堅調だった。
 26年度は、7月の製品価格改定を控え、春商戦と合わせて4月まで拠点合同の展示会などを開催し、駆け込み需要に対応している。米価が落ち着くとの見方から購買意欲の持続は限定的と判断し、前半にコンバインや乾燥機といった秋商材の早期受注に力を入れる方針だ。主要機の供給不足が続くことから、当面は在庫状況を踏まえた販売対応を取る考えだという。また、RTK固定基地局を板野営業所に続き、見能林営業所にも増設し、GS仕様機や自動操舵システムなどの個別実演を強化している。11月に岡山県で中四国クボタ合同の大展示会も予定する。
 整備修理サービスでは、受注増に対応するためスタッフの稼働率向上に取り組む。1人ひとりの作業量を把握し、限られた人員で効率を上げるために連携を強化。休暇シフトの管理にも取り組んでいる。併せて人材育成にも取り組み、人手不足を乗り切る体制づくりを進めている。
 ヤンマーアグリジャパン㈱中四国支社(上原茂樹支社長)徳島ブロックの25年度の実績は計画通りに推移した。福田照明エリアマネージャーによると、米価や野菜価格の上昇が追い風となり、売上げの底上げにつながったという。24年度は慎重姿勢の顧客が多かったが、25年度は購入に踏み切る動きが広がり、多くの注文が入った。とりわけ穀物乾燥機や色彩選別機など米関連機の需要が高かった。このほか、現場では作業時期にも変化が出ていたようだ。一部では例年より早く田植えを始める農家もあったという。「早めに動くことで作付け面積を増やしたい意図があるのではないか」と分析している。25年度の主要機の動向では、トラクタは25馬力が堅調に推移し、40馬力以上も伸びた。田植機は4条植えが伸び、5条・6条も順調だった。コンバインは4条刈が中心。ドローンは需要が拡大。草刈り関連ではフレールモアやスライドモアなどの作業機が好調だった。
 26年度の営業方針では、スマート農機の実演を軸に据える。60馬力の直進アシストトラクタに作業機「ディスクティラーDTM」や、10連ディスク「ディスクロータリーYDP802L」を組み合わせ、高効率や省力化を訴求する実演を強化する方針だ。ラジコン草刈機「YW500RC」の提案にも積極的に取り組む。残価設定リースや割賦などの導入も働きかける。7月には岡山県で支社全体の大展示会を予定し、秋には拠点別展示会も控えており、集客強化にも取り組んでいる。
 整備修理サービスでは、シーズン終了後に顧客へ声をかける体制を整え、整備受注の拡大を図っている。現場では「手を止めないサービス」を掲げ、迅速な対応と計画的な業務運営の両立を目指す。スタッフが無理なく動ける仕組みづくりにも力を入れており、全社的な取り組みとして推進していく考えだと、担当マネージャーは意気込みを語った。
 ㈱大野(大野明則社長 配送センター含む7拠点・40人)の農機部門は2025年度、前年度を上回る実績で推移した。大野社長によると、米価に加えて野菜価格の上昇が追い風となり、顧客の購買意欲が高まったことで売り上げは24年を上回り、計画も達成したという。また、県内に7台設置するコイン精米機の稼働率が前年を上回り、農家から直接米を購入する利用者が増えているのではないかと見ている。精米機を設置している関係で米ぬかを無料配布しており、堆肥作りのほか、釣り餌を求めて立ち寄る顧客もいるという。25年度の主要機の動向は、トラクタは57馬力帯の動きが良く、田植機とコンバインは前年並みで推移した。米価上昇を背景に、穀物乾燥機や保冷庫など米関連製品が伸びた。草刈機は自走式、作業機ともに堅調で、ブームスプレヤーなども動いた。
 大野社長は26年度について「25年度から続く品薄の影響で、在庫確保に不安がある」との見方を示した。需要に対して供給が追いつかない状況が続き、安定供給に向けた対応が課題となっている。このため同社では、製造メーカーとの連携をこれまで以上に密にし、製品情報の収集に努めているという。市場動向を早期に把握し、在庫確保につなげる狙いがある。
 また、米価について「26年にかけて落ち着く」との見通しを示す一方、農業全体の先行きは「年々不透明さを増している」と指摘した。恒例の展示会については、集客難を背景に開催が未定となっている。人手不足の解消も今年の重要課題にあげており、スタッフの確保に向けた取り組みが急務となっている。
 26年度の推進機種には、自走式や作業機を含む草刈機全般を据えた。同社の店舗には農業生産者だけでなく一般客も多く訪れることから、草刈機の需要は幅広く、提案のしやすい分野でもある。店内にはヤンマーやクボタに加え、ホンダの耕運機や管理機など多様な製品が並び、利用者の用途に応じた選択肢を揃えている。
 整備修理サービスは25年度に続き堅調に推移している。前年に実施した価格改定については、顧客の理解を得ることが課題とされていたが、現在は定着してきたようだ。
 ㈱西岡商会(西岡均社長 3拠点・20人)の25年度実績は、米価や野菜価格の上昇を背景に農機需要が高まり、前年を上回る推移となった。西岡社長は「お客様も活気のある1年になった」と振り返り、例年以上の引き合いが続いたことを強調した。主要機の動向では、トラクタは25馬力帯が依然として中心ながら、畑作農家を中心に50馬力以上も需要があった。田植機は4条植えが主流だが、25年度は5条の注文も増加した。コンバインは2~3条刈が主力で推移した一方、4条以上の大型機は深刻な品薄となり、注文しても入荷の見通しが立たない状況が続いたという。米価上昇を受けて色彩選別機や保冷庫などの関連機器も需要が伸びたが、こちらも供給が追いつかず、品薄感が強まった。草刈機は自走式、作業機ともに堅調だった。
 26年度については、製品価格の改定が控えるものの、より深刻なのは品薄の長期化だと社長は指摘する。特にコンバインや米関連製品は需要が高いにもかかわらず入荷の目途が立たず、顧客対応が難しい1年になると見通す。社内ではリアルタイムで在庫情報を共有し、慎重な確認を徹底。メーカーとも積極的に情報交換を行い、状況把握に努めているという。市況自体は米価上昇などで良好だが、市場規模が拡大しているわけではないため、冷静な判断と顧客コミュニケーションが欠かせないと語った。同年度の推進機種としては、自動操舵システム「CHCNAV」の販促を強化するほか、価格を抑えてリニューアルされた「アイガモロボ2」などを重点的に展開する。個別実演を中心に導入提案を進める方針だ。展示会は今年6月と10月に開催予定だが、2月の展示会では集客に苦戦したといい、「同じことをしても人は集まらない。改革が必要ではないか」と課題を口にした。
 整備修理サービスの需要は増加しており、受注増に伴って顧客ニーズを丁寧に聞き取る姿勢が一層求められている。スタッフには作業の効率化や時短を徹底しつつ、技術面だけでなく、顧客対応力の強化にも取り組んでいる。こうした取り組みを通じて新規顧客の獲得にもつなげたい考えだ。

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