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令和8年4月6日発行 第3593号 掲載

大規模太陽光型植物工場203カ所/施設園芸協が7年度事業報告書

 一般社団法人日本施設園芸協会(大出祐造会長)は3月31日、令和7年度スマートグリーンハウス展開推進の事業報告書を公開した。
 このうち大規模施設園芸・植物工場の全国実態調査の結果概要をみると、令和8年2月時点における全国の大規模太陽光型植物工場は203カ所となり、前年に比べ6カ所増加した。太陽光・人工光型併用は49カ所で前年比1カ所減、人工光型は190カ所で1カ所減となった。太陽光型は施設面積が1㌶を超え、養液栽培装置を有するもので、10年前の平成28年に比べ約2・5倍に増加。人工光型は年によって増減があるものの190カ所前後で推移している。
 同報告書は農林水産省の7年度補助事業「スマート農業技術活用促進総合対策のうちデータ駆動型農業の実践・展開支援事業のうちスマートグリーンハウス展開推進」の取り組みをまとめたもの。データ駆動型農業の実践により、収量向上や省力化、化石燃料の使用量削減等に取り組む「スマートグリーンハウス」への転換事例の手法や成果を横断的に取りまとめ、全国に波及させる目的としている。事業報告書のほか、別冊として①大規模施設園芸・植物工場 実態調査・事例調査②スマートグリーンハウス転換の手引き~導入のポイントと優良事例~③共通カリキュラム解説④最近の生産コストを反映した施設園芸経営収支のモデル分析、低コスト施工事例の調査、スマート農業展開推進に向けたスペイン施設園芸現地調査、韓国現地調査報告(機器資材標準化)―が公開された。
 このうち①にて2月時点における全国の植物工場の実態が示されており、全体の経営状況をみると、今年度の黒字は37%(前年比変わらず)、収支均衡27%(同4ポイント増)、赤字36%(同4ポイント減)となり、黒字・収支均衡の事業者は64%と半数を超え、前年よりも増加した。種類別にみると、太陽光型は黒字51%(1ポイント減)、収支均衡20%(2ポイント増)、赤字30%(変わらず)。併用型は黒字35%(2ポイント増)、収支均衡35%(2ポイント増)、赤字29%(4ポイント減)。人工光型は黒字18%(3ポイント増)、収支均衡34%(7ポイント増)、赤字48%(11ポイント減)で、全体的に黒字が増えた。売上げ平均は太陽光型が4・0億円、併用型が4・9億円、人工光型が1・6億円となった。
 生産・経営上の課題と対策は、例年通り、全体的に収量および品質の向上・安定、コスト削減の比率が大きい。また、太陽光型・併用型では病虫害対策、品質の向上・安定、労務管理、人手不足が、人工光型では品質の向上・安定、販路開拓・営業、新品種導入、研
究・技術開発があげられる。生産コスト増への対策は、太陽光型では生産性向上が80%、人工光型では販売先への価格転嫁が70%で最も多かった。

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