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令和7年4月21日発行 第3548号 掲載

各社の対応:RTK基地局を増設/徳島県特集

 (株)中四国クボタ(江草徹社長)徳島営業部(整備センターなど含む16拠点・100人)の2024年度の実績は前年対比微増で推移し、計画対比も100%を超えた。武田廣徳島営業部長によれば、米、野菜の市場価格高騰が顧客の購買意欲の引き金となり、また、板野営業所にRTK固定基地局を設置し、同エリアを中心にGS仕様や後付け自動操舵システムなどのスマート農機の販促を強化したことも奏功したという。
 同年度の主要機の動向は、トラクタは「SL33L」の生産が終了したことが要因で出荷台数は減少したが、一方でGS仕様は伸長した。田植機は4条植えが主流で横ばい、GS仕様は伸長。コンバインは2~3条刈が主流で減少した。掘取機や成形機といった野菜関連、また、籾すり機といった米関連が売上げを伸ばした。その他、インプルメント、乗用など草刈り関連機は堅調。乗用管理作業機「ナビライダー」も伸長した。管理機は手押し式から乗用への移行が顕著だったという。
 2025年度の前半は、7月の製品価格改定に向け、春商戦も絡めて2~6月の予定で拠点別の展示会を開催し、駆け込み需要に対応している。また、昨年に続き、RTK固定基地局を増設する予定で、個別実演を中心としたスマート農機の販促を強化中だ。推進機種はGS仕様のトラクタ・田植機・コンバイン、ドローンなど。それと並行し、KSASの販促も実施する。
 その他、同部長は同社で開催しているドローン操作講習会への参加人数が年々増加しているといい、普及の手応えを感じていると話した。
 整備修理サービスの動向は、サービスセンターの拡充で、大型機の整備などに対応できるようになった。それに伴い、サービススタッフの配置などの調整を進めている。休日を確保しやすい体制作りに注力することで、働きやすさをアピールし、スタッフ増員につなげているという。
 ヤンマーアグリジャパン(株)中四国支社(上原茂樹支社長)徳島ブロックの2024年度の実績は計画通りに推移した。福田照明エリアマネージャーによれば、米や野菜の市場価格高騰が影響して顧客の雰囲気は活気づいており、阿波市で11月、スマート農機を中心とした実演会を開催したところ盛況であったという。
 同年度の主要機動向は、トラクタは小型から大型まで順調に推移。中型「YT2A」シリーズ、直進アシスト「YT3R」シリーズともに堅調。田植機は4条植えが主流で、5条、6条も順調に推移した。コンバインはそれまでの主流であった2条刈から4条刈への移行が顕著だった。草刈り関連は堅調で、フレールモアやスライドモアの他に、ラジコン草刈機「YW500RC」も需要が高かった。野菜関連は、移植機や成型機などが前年より伸長した。
 2025年度の営業方針について、同マネージャーは、トラクタに作業機「ディスクティラーDTM」などをマッチングし、高効率をアピールする実演を強化すると述べた。米、野菜価格の高騰の影響は今年度も予想されるといい、この活気を追い風に、実演などの体験型イベントを呼び水に販促するとした。その他の推進機種はYT2A、YT3R各シリーズ。また、ジョンディア・後付け自動操舵システムは、ランニングコストがかからないという強みを活かした販促を実施。顧客から要望の高い草刈り関連も引き続き力を入れる。
 農機の整備修理サービスでは、シーズン後に顧客への声かけを確実にすることで整備受注につなげる方針だ。「手を止めないサービス」を重視し、全社一丸となって取り組むと同マネージャーは抱負を述べた。
 (株)大野(大野明則社長、配送センター含む7拠点・35人)の2024年の農機部門実績は前年比増で推移した。大野社長によれば、米、野菜の市場価格高騰の影響で顧客の購買意欲が高く、売上げは2023年よりも1割ほど増加したという。主要機以外にも、野菜関連機の動きが良く、移植機や掘取機などが伸長した。その他、ハンマーナイフモアなどの草刈機も伸長した。
 明けて2025年、米価高騰は継続し顧客は明るい雰囲気で、3月に開催した恒例の展示会でも客足は良く活気があったという。同社長は、雰囲気の良さと並行して離農する顧客は増えたとも述べ、農業の見通しの不透明さは年々増しているとした。
 主要機の推進機種は直進アシスト仕様のトラクタと田植機。顧客だけでなく自社スタッフからも評判が良く、実演で販促を強化している。また、製粉機や発電機など多様な製品も推進している。同社の店舗には農業生産者だけでなく一般ユーザーも立ち寄ることから、ヤンマーやクボタだけでなくホンダの耕うん機や管理機など、バリエーション豊かな製品が展示されている。
 余談だが、店舗にコイン精米機を設置している兼ね合いで、同社では米ぬかを無料配布しており、釣り好きの顧客が釣り餌を求めて立ち寄ることがあるそうだ。昔ながらの農機販売店の姿を垣間見ることができる。
 農機の整備修理サービスの動向は、価格改定を進めている。顧客から理解を得ることが課題だとし、値上げに対するていねいな説明と、技術力の高さをアピールすることで乗り切りたいと同社長は語った。
 三菱農機販売(株)西日本支社(長島史治支社長)四国支店徳島営業所(3拠点・9人)の2024年度の実績は前年並となった。若槻憲司支店長によれば、米、野菜の市場価格高騰で顧客の雰囲気は良く、7月に製品の価格改定があったものの前半は好調に推移したが、一方で後半はその雰囲気が継続せずに売上げを落としたという。
 同年度の主要機の動向は、トラクタは主流であった20馬力帯は減少し、30~50馬力が増加した。田植機は5条~6条植えが増加し、6条~8条「X(クロス)PS」シリーズも実演の反応が良く好調に推移した。コンバインは4条刈以上が苦戦した。その他にディスクハロー「KUSANAGI」と、ヒサルラー「ラバータイプディスクハロー」が、積極的な実演活動が奏功しともに伸長した。特にKUSANAGIは他社ユーザーからも実演の依頼が増加した。草刈り関連においては作業機やラジコンなどが伸長した。
 2025年度の営業方針は、顧客への訪問強化を掲げる。同支店長は「徳島は栽培品目が抱負で、画一的な営業はできない。まずは訪問してお客様の困りごとをヒヤリングし、提案や実演につなげ信頼関係を構築する」と戦略を述べた。
 推進機種は、新発売のトラクタ「X(クロス)S」シリーズ。同製品にKUSANAGIやラバータイプディスクハローなどの作業機をマッチングして実演する。水稲の顧客に提案する場合は、秋耕を行うことでメタンガス抑制につながることなどもアピールポイントにしているという。
 また、1997年に発売し減農薬農法として再注目を集めている紙マルチ田植機「LKE60AD」も推進する。
 農機の整備修理サービスの動向は、部品などの値上げに伴い、工賃や出張費などの価格改定を実施した。実績は増加しているといい、効率の良い対応が課題とした。
 (株)西岡商会(西岡均社長、3拠点・22人)の2024年度の実績は前年比横ばいで推移した。西岡社長によれば、前半は度重なる価格改定の影響で売上げは減少したものの、後半は米、野菜の市場価格高騰を受けて顧客の購買意欲が戻り、巻き返しできたという。
 同年度の主要機の動向は2023年度と変わらず、トラクタは25馬力、田植機は4条植え、コンバインは3条刈が主流で、それぞれ微減だった。一方で関連機は好調で、移植機など野菜関連や草刈機などが伸長した。
 また、北部と南部の営業所にRTK固定基地局をそれぞれ設置し、通信において県内ほぼ全域をカバー。位置情報を必要とする製品に高い精度を提供できることを強みに、トラクタ「BFREX」の直進アシスト機能のアピールや、自動操舵システム「CHCNAV」の販促を積極的に行った。
 2025年度の重点取り組みについて、同社長は顧客とのコミュニケーション強化を掲げた。価格改定への対策として「心からの説明が必要」だと指摘。機械購入に対する投資効果をていねいに説明することや、定期的なアフターサービスを実施することで、顧客と接点を維持し信頼関係をより深めたいとした。
 推進機種は、引き続きBFREX、CHCNAVなどのスマート農機に加えて、価格を抑えた第2世代が発売された「アイガモロボ」など。個別実演を中心に販促を強化している。
 展示会は、6月、10月に開催する予定だが、コロナ禍以降は客足が悪く、内容の見直しが課題だ。
 農機の整備修理サービスの動向は、部品などの値上がりから工賃改定を実施した。
 同社長は、セールスからサービスへ比重を移行する時期だし、スタッフの技術力育成に注力することで顧客サポート力を高め、新規顧客の獲得につなげたいと話した。

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