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令和7年4月21日発行 第3548号 掲載

造林の技術指針1/躍進2025林業機械(14)

 林野庁が3月31日付で長官通知した「造林に係る省力化・低コスト化技術指針」。これまでの調査や実証等により明らかとなった省力・低コスト造林に資する技術について、基本的な考え方、技術的な事項、作業上の留意点などを定めたものだ。これから健全な森林づくりを進める上で、対応を迫られ、重要性が増してくる再造林に向けて、「造林の確実な実装を図るための道しるべ」(林野庁造林間伐対策室)の役割を担う。同指針から具体的な省力化・低コスト化技術をみた。
 同技術指針では、造林の省力化・低コスト化技術として次の8つを具体的に取り上げて、定めている。技術指針とともに解説書をセットとし、各技術がどういったものかを説明している。
 (1)機械による地拵え
 (2)機械による苗木運搬 (3)コンテナ苗の植栽
 (4)伐採と造林の一貫作業
 (5)低密度植栽
 (6)下刈り回数の削減
 (7)下刈り面積の削減
 (8)付帯施設
 この8つの技術の指針は次の通り。
 【機械による地拵え】 1 機械による地拵えは、伐採・搬出に使う機械等を地拵えに活用する作業であり、人力による地拵えと比べて、作業の省力・低コスト化を図ることが可能となる。
 2 特に平坦地や緩傾斜地にあっては、機械を林内走行させることでグラップル等による作業範囲が広くなることから省力化の効果が高い。
 3 機械による地拵えの実施に当たっては、伐採・搬出時に使用したグラップル等を用いて作業するが、伐採作業の段階から末木枝条等の筋置きや、全木集材による末木枝条の林外への持ち出しなど、地拵えの生産性向上を意識した伐倒処理を行う必要がある。
 4 なお、造林作業まで一定の期間が空く場合であっても、機械を他の伐採現場へ移動させる前には、地拵えを終わらせることが重要である。
 【機械による苗木運搬】
 1 機械による苗木運搬は、集材・搬出時に利用したフォワーダや架線系機械を用いて行う作業であり、人肩による苗木運搬と比較して省力化を図ることが可能となる。
 2 苗木運搬に当たっては、機械を撤収する前に行えるよう、伐採・搬出の完了時期と植栽時期を綿密に調整して作業計画を検討することが重要である。
 3 また、植栽適期が長いなどの特性を有するコンテナ苗の利用が推奨されるが、苗木を運搬したのちすぐに植栽できない場合は、日射を避けた現地保管や裸苗を用いる際には仮植を適切に行う必要がある。
 【コンテナ苗の植栽】
 1 コンテナ苗は、植栽の適期が長いことから、植栽作業の時期を平準化することが可能となるほか、植栽時の穴掘り作業が裸苗植栽に比較し容易であるため、熟練者でなくとも植栽作業の省力化を図ることが可能となる。
 2 コンテナ苗の選定に当たっては、地上部のバランスがよく根鉢が十分に形成された優良な苗木を選ぶようにする。
 3 コンテナ苗の植栽に当たっては、根鉢が崩れないよう運搬し、土壌が極端に乾燥する時期や凍結する時期を避けるようにする。また、事業地の傾斜や土壌等の条件に適した植栽器具を使用することで、植栽効率をあげることが可能となる。

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