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令和7年4月21日発行 第3548号 掲載

地球温暖化対策計画を改定/農林水産省

 農林水産省は15日、「農林水産省地球温暖化対策計画」を改定のうえ公表した。政府が2月に改定した地球温暖化対策計画で、GHG(温室効果ガス)を2035年度に2013年度比60%減、2040年度に同73%減を目指していることを受け、同省の計画では2040年度に向けて既存の技術を最大限活用。取り組みの拡大・普及を加速化させることをねらいとし、新たに各分野における2040年度までの目標や畜産分野の削減目標等を設定。農業機械・施設園芸のGHG削減目標として、2030年度は農業機械0・79万トン―CO2、施設園芸155万トン―COO2、2040年度は同1・19万トン―COO2、同234万トン―COO2を掲げている。
 今回の農林水産省地球温暖化対策計画は、先日閣議決定された「食料・農業・農村基本計画」や「みどりの食料システム戦略」等を踏まえて改定された。改定計画では新たな2035年度及び2040年度のGHG排出削減目標、畜産分野の削減目標、ブルーカーボンの吸収量目標、GHGの排出及び吸収の現状を示すとともに、森林吸収量算定方法の国際基準への切替え等を行っている。計画期間は政府温対計画との整合を図り、2040年度までとしている。
 改定計画から、(1)農業機械(2)施設園芸の省エネルギー対策及び非化石転換についてみると、(1)では省エネ型農機として、トラクタに後付け可能な自動操舵装置(軽油消費量を約13%低減)等の普及が進んできたと現状を分析。今後は、農業機械におけるGHG排出量の一層の削減に向けて、農業機械の供給と利用の両面からの対策を推進することが必要であるとし、引き続き次の取り組みを進める。
 ▽作業重複を削減する自動操舵装置などの省エネに資する効率的な機械利用や電動草刈機などのエネルギーの電化・非化石転換に資する電動農機の普及を図る▽2050年ネット・ゼロの実現に向け、除草ロボット等小型電動農業機械のラインアップ拡充や大型農機の電化・水素化に向けた他分野機械の応用検討など、農機の電化・水素化等エネルギー転換に向けた取り組みを推進。
 (2)は、CO2排出量を削減するとともに燃油価格の影響を受けにくい省エネルギー型施設園芸の確立に向けて、▽「施設園芸省エネルギー生産管理マニュアル」及び「施設園芸省エネルギー生産管理チェックシート」等を活用した、効率的な加温・保温のための機器・設備の利用方法の周知▽再生可能エネ等を利用した燃油のみに依存しない加温システムの開発▽省エネ技術を活用した産地形成に向けた取り組みの推進―を実施してきた。 この結果、2022年度実績で、2013年度比、省エネ機器(ヒートポンプ・木質バイオマス加温機、多段式サーモ装置)6万3000台、省エネ設備(循環扇、内張・外張の多層化設備)16万1000カ所の導入が図られ、95万トン―COO2の排出を削減した。
 今後は、これまでの対策を引き続き推進することに加え、▽燃油のみに依存しないハイブリッド型園芸施設等のモデル作成、優良事例の横展開など省エネ技術を活用した産地形成に向けた取り組み▽再生可能エネルギー等を利用した燃油のみに依存しない加温システムやゼロエミッション型園芸施設の実現に向けた開発・実証―を中心として、省エネ効果と普及のしやすさを共に兼ね備えた、新たな技術導入の拡大を推進するとした。

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