熊本で農機フェア開く/エム・エス・ケー農業機械

展示会の中心となるのは畜産農家だと西日本支社の担当者は話す。入り口付近には、フェント社のトラクタ「F211VARIO G3」が置かれ、来場者の視線を集めていた。最大出力114馬力、小回りが利き、九州の畜産農家にちょうど合うサイズ感だという。「いつかはフェント」と憧れを持つ人も多く、キャビンに座って操作感を確かめる来場者の表情はどれも楽しげだ。
そのすぐそばにはマッセイファーガソン社の245馬力トラクタ「MF8S245EXDV」も展示され、圧倒的な存在感でこちらも人気を集めていた。更に、工場の設備のようなストルティ社のミキサー「HUSKY―160MT」など、畜産ならではの農機も並び、来場者は頻繁に足を止め、熱心に質問を投げかけていた。
エム・エス・ケー農業機械にとって3月は決算期であり、この展示会は年度末の売上げを後押ししつつ、来年度の主力製品をそろえて紹介する場でもある。担当者によれば、売れ筋はマッセイファーガソン社の90~140馬力のトラクタで、来年度はトスカーノ社ディスクハローなどと組み合わせた実演を強化していく方針だという。
和牛子牛の価格は2025年から回復傾向にあるものの、飼料価格の高止まりなど不安材料は残る。それでも会場の空気は明るく、来場者たちは展示会という「お祭り」を楽しんでいるようだった。このフェアには、熊本だけでなく、宮崎、大分、佐賀、さらには島根から足を運んだ人もおり、地域を越えて多くの畜産農家が集まった。
毎年この展示会に来ているという熊本の和牛繁殖農家の男性は、「トラクタを見に来たけれど、やっぱり高い。営業さんと相談しないと」と苦笑いを浮かべる。また、大分から訪れた同じく和牛繁殖農家の男性は「ロールベーラーを見たくて来た。子牛の価格が上向いて助かっているが、いつまで続くか」と話しつつも、表情はどこか晴れやかだった。
来場者の期待や不安が入り混り、九州の畜産現場の「今」を映し出すような、活気に満ちた2日間となった。








