尊敬される日本への道/欧州視察団印象記(熊谷農機・白倉正純、清水隆広)

日本は貧しい、しかし高貴だ――こういったのはフランスの外交官で、大正10年11月から昭和2年2月まで駐日大使を務めたポール・クローデルである。彼は日本の文化をこよなく愛した当時のフランスの代表的詩人・劇作家でもある。それから85年を経過したわけだが、今回の視察でおびただしい異文化に接し、私はこのクローベルの言葉を思い出した。日本は「貧しい」も「高貴だ」も死語としてしまい、失ってしまったのではないか。確かにモノがあふれ、物質面では豊かである。しかし、それは必ずしも国民の幸福には結びついていない。これが欧州を見た私の正直な実感である。









