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令和8年4月27日発行 第3596号 掲載

施設園芸データ連携を推進/農研機構

 農研機構は22日、施設園芸における作物生育データの計測・記録に関する手引き「施設園芸作物の推奨計測法(v1.2.0)」及び、環境データと生育データを一体的に扱う記録フォーマットを公開した。同機構をはじめ関連メーカー等が参画する「施設園芸データ連携コンソーシアム」が策定し、計測・記録方式を提案したもので、同コンソーシアム公式サイトで公開している。農研機構は農業現場において、これらの成果物と同機構が開発した「NARO生育・収量予測ツール」を活用することで、機器メーカーを問わず、データの活用促進と高度化が可能になるとしている。
 農研機構はメーカーの垣根を越えたデータ連携を行い、様々なシステムやアプリで環境データ等を利用可能にすることを目的に設置した「施設園芸データ連携コンソーシアム」を通してデータ形式やデータ取得・記録方法の標準化等に取り組んでおり、今回の成果はこの取り組みの一環。
 同コンソーシアムは施設園芸分野における環境・生育データの利用環境を整備することを目的として令和6年4月に設置したもので、民間のICTベンダー、デバイスメーカー、都道府県の研究機関などが参画し、農研機構野菜花き研究部門が代表機関を務めている。
 今回策定した成果物をみると、「施設園芸作物の推奨計測法(v1.2.0)」はトマト・キュウリを対象に、生育データを共通の考え方で扱うための手引きとなっており、「NARO生育・収量予測ツール①果菜類」による解析・評価に必要な生育データを、現場で無理なく取得できるよう整理した。
 また、併せて農機OpenAPIを用いた環境データと、生育データを一体的に扱う記録フォーマットを提案。環境データの記録は、農機OpenAPI(施設園芸機器編)(v2.1.0)を活用し、作物生育データは「施設園芸作物の推奨計測法(v1.2.0)」を利用することを前提としており、異なるメーカーの機器同士であっても、安定的にデータを取得し活用できるようになるという。
 さらに営農支援や生産部会での実利用を想定し、データ共有に関するユースケースや運用上の留意点を整理し、関係者間でのデータ利用に関する同意の取り方、個人や経営体が特定されないようにするための匿名化の考え方、第三者へデータ提供をする際の注意事項などをとりまとめ、現場で活用しやすい指針を作成した。
 これらの成果物は、「施設園芸データ連携コンソーシアム公式ウェブサイト」(https://www.naro.go.jp/org/nivfs/shisetsu_engei/index.html)にて掲載している。
 同機構は今回の成果物について、国の自治体や関係機関が複数メーカーの機器やシステムのデータを活用する際のガイドとしても利用可能としている。今後は施設園芸作物の推奨計測法の対象作物をさらに拡大するとともに、データ利活用の具体的なユースケースの創出や、自治体・普及指導機関と連携した実証事例の蓄積に取り組む。それにより、メーカーの垣根を越えたデータ活用基盤を整備し、施設園芸分野におけるスマート農業の一層の進展に貢献していくとしている。

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