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令和8年4月20日発行 第3595号 掲載

ゴルフ場ルポ:四条畷で証明されたTOROの真価/芝管理・緑化資機材特集

 ゴルフクラブ四条畷(大阪府四條畷市下田原2353)は、大阪市の中心部から車で約30分、約15km圏に位置しながら、高いコース品質を維持し続けるゴルフ場だ。来場者数が多く、コースの稼働率が高い同クラブにとって、芝の仕上がりにムラは許されない。その品質を支えているのは、川居耕三グリーンキーパー(GK)を中心とした18名の従業員による日々の地道な管理作業に他ならない。とりわけ起伏の大きいコースでは、わずかな刈りムラや芝のばらつきがプレーに直結し、管理の精度がそのまま評価を左右する。そうした現場でTORO製品が大きな役割を果たしている。芝管理の実情について、川居GKに話を聞いた。
 ゴルフクラブ四条畷は1960(昭和35)年に四条畷カントリークラブとして開場した。コースの設計は佐藤儀一氏による。同氏は「アプローチの名手」と呼ばれるほどゴルフプレーヤーとしても名を馳せた。アプローチの名手らしく、設計においてはコースのグリーン周りが精緻である。
 2004(平成16)年に現在のクラブ名に変更し、クラブは関西の財界人や医師らを中心とした会員制コースとして発展してきた。大阪市内から約15km圏という立地の良さに加え、自然の起伏をそのまま活かしたコースレイアウトが妙味で、戦略性のあるコース設計となっており、それゆえコース管理の難易度は高い。
 コース管理の現場で采配を振るう川居GKは約30年前に業界入りし、茨木カンツリー倶楽部(大阪府茨木市)に派遣会社の社員として10年の経験を積んだのち、2006(平成18)年よりゴルフクラブ四条畷で勤務を始めた。管理体制は在籍18名(社員9名、パート9名)だが、常勤換算では14名程度といい、「それでも人手はほしい」と苦笑する。
 同クラブは傾斜のきつい地形が多く、乗用の機械だけで完結する管理は難しい。法面に繁茂する雑草の刈り取りなどは背負い式の刈払機で行わなければならない。そのため夏場の作業は過酷で、効率と精度の両立が課題となる。
 しかし、クラブを運営するオーナーが夏期の熱中症対策にいち早く乗り出しており、空調服の支給や十分な休憩時間の確保など、作業環境の安全確保を優先している。そのため従業員の離職率は非常に低いという。また、芝を暑さから守るため、窒素系の肥料からカリウム系のそれに変えている。
 グリーンの芝はペンクロスだったところ、約6年前からクリーピングベントグラス「スーパー7」を使って毎年インターシードしている。グリーンの刈高は3・8mm程度で、グリーンスピードは約10フィートにしている。グリーンの芝刈りには、ゴルフ場用品㈱(大阪府茨木市)が輸入・販売するTORO社の「グリーンズマスター3320」を使う。
 3320は、地形に追従し安定した刈り込みにより、均一な仕上がりを実現するグリーンモアだ。刈りカスの回収性能にも優れ、芝へのダメージを抑えながら高品質なグリーンを維持できる点が国内外で評価されている。
 川居GKは、「芝管理に使う製品はほぼTOROさんのもので、使いやすさが抜群です。どのオペレータも満足している」と太鼓判を押す。コース管理部の澄川真治氏は、「3320はカッティングユニットが首を振るのでとても刈りやすい。また、秀逸なのは大量の刈りカスをしっかり巻き上げてバケットに収容すること。これにより確実な「刈り感」がある」と話す。
 フェアウエイ(高麗芝、一部ティフトン芝)の刈り込みには「リールマスター5010―H」を使い、刈高は15mmに仕上げる。5010―Hは、ハイブリッド駆動で燃費が良く、広い面積を効率よく刈れるのが特徴だ。
 ティー(高麗芝)の刈高は13mmとし、「グリーンズマスター3150」で刈り込む。同機は静粛性に優れ、周囲への配慮が求められる場面でも使いやすい。操作性も良く、安定した仕上がりが得られることから、日々の管理を支える1台となっている。ラフ(野芝)は「グランドマスター4500―D」と「同4700―D」を使い、刈高を44mmに仕上げる。
 4500および4700―Dは、広い面積でも効率よく刈り込めるうえ、刈り上がりが揃いやすく、安定した仕上がりが得られるのが特徴だ。ラフはコース全体の印象を左右する部分でもあり、両機を使い均一に整えることで見た目の美しさを保つとともに、ボールの沈み方を揃え、次打のしやすさにもつながっている。
 コースの管理について川居GKは、「実はコースを難しく作ること自体は簡単にできる。しかし、それではプレーしていても面白くない。戦略性を保ちながらも、幅広い年齢層が楽しめるコースづくりを重視している」と話す。
 また、TORO製品の印象を聞くと、「機械に不満はほとんどない」とし、「特に評価するのは安定した刈り込み性能で、刈り残しが出ない。昔は一部だけ刈れていないこともあった。しかし今はそれがない。均一な仕上がりが芝の品質向上に直結している」と話した。
 澄川氏は、「使いやすさが秀逸なのに加え、アフターサービスの充実。これもTOROの強みと思う。現地で修理対応してもらえるのは大きい。作業が止まる時間を最小限にできる。私自身、機械を整備するが、分からない点があれば丁寧に教えてくれる」と話す。
 ゴルフクラブ四条畷は現在、女性ゴルファーの取り込みにも注力している。これに伴い、レディースティーを9カ所増設している。名物ホールの15番(龍の爪)、17番(まむし谷)、5番に案内していただいた。
 ホール間の移動中には見事な桜が散見され、5番ホールからは市街地(枚方、高槻)のパノラマが楽しめる。川居GKは、「直近の目標はLPGA(女子ゴルフツアー)を開催することです」と笑顔を見せた。

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