新型スプレーヤーと目砂機投入/初田拡撒機

初田拡撒機㈱(初田稔社長・大阪府大阪市西淀川区千舟1の5の58)は、新型スプレーヤーおよび目砂機の3製品を市場に投入する。昨年11月に幕張メッセで開催の「2025ジャパンターフショー」では実機を展示し、来場したゴルフ場関係者の関心を集めた。「Reliable(信頼)」「Simple(簡単)」「Efficient(効率)」を掲げて設計された新製品で、現場の使いやすさを徹底的に追求した。ここでは今夏に発売予定のオムニスプレーヤー「EG503(500L)」と、ダブルスピナー「HDS2」に焦点を当てる。
オムニスプレーヤー(多用途散布機)「EG503」は、先代モデル「EG502」の基本性能を継承しながら、操作性と安定性を大きく引き上げた。グリーンでの作業にも対応し、スプレーホースを用いた手撒き散布にも対応するなど、1台で多様な作業をこなせるのが特徴だ。
改良の柱は3点に集約される。作業スイッチを右側に集約した作業集中型レイアウト、シートポジションの重心を下げた低重心設計、そしてHSTの採用による無段変速化である。特に走行性能では1速で時速16kmの走行が可能となり、登坂時の負担軽減と作業効率の向上を両立した。
また、安全性と動力性能も強化した。安全装置を標準装備し、転倒時保護構造(ROPS)をオプションで装着可能とした。エンジンにはHONDA GX690(16・5kW、22馬力)を搭載し、余裕のある出力で安定した散布作業を支える。
EG503の開発では「NO CPU」のアナログ設計にこだわった。速く走れば薄く、ゆっくり走れば濃くという極めてシンプルな原理を追求し、あえて電子制御に頼らない構造にした。熟練のオペレータが機械を手足のように操ることで、その場の状況に応じた微調整が可能となり、均一で無駄のない散布を実現する。
散布性能も高めた。ブームにガードを設けて耐久性を向上させるとともに、散布高さを30~50cmまで調整可能とし、アンジュレーションのある場所でもストレスなく安定した散布が行える。
一方、ダブルスピナー(薄目砂散布機)「HDS2」は、グリーンに特化した作業機である。前輪にウレタンタイヤを採用し、芝へのダメージを抑えながら作業できる点が特徴だ。低位置に配置したスピナーにより、砂を効率よく、かつムラなく散布する。
先代モデルからは作業効率と精度の向上を図った。ホッパーの位置を低くすることで積み込み作業を容易にするとともに、スピナーデザインを刷新。これにより0・5mm厚で500立方cm/平方mの均一散布を可能とした。グリーンの仕上がりを左右する目砂作業において、安定した散布性能がそのまま品質向上に結び付く。
同社の担当者は「シンプルな構造だからこそ壊れにくく、扱いやすい。現場で長く使われる機械を目指した」と話す。作業効率と再現性、そして扱いやすさを高い次元で両立した2機種は、現場の管理作業を着実に底上げする存在となりそうだ。









