北海コーキ、北海道クボタ:スラリーインジェクター2機種開発/2026年春北海道特集

(株)北海コーキ(後藤幸輝社長・北海道北見市豊地22の4)と(株)北海道クボタ(道信和彦社長・北海道札幌市西区西町北16の1の1)は、農研機構と共同で2機種のスラリーインジェクターを開発した。これまで主に草地、水田に表面散布されていたメタン発酵消化液や家畜ふん尿スラリー等の液肥を土中に施用でき、既存機械を活用することにより低コストに抑えた。
同機は、液肥を土中に注入してアンモニアの揮散を抑制することにより、液肥中の窒素を有効利用できるだけでなく、施用時の臭気を軽減する。同機の活用により、周辺地域や環境に配慮しながら、有効な肥料資源として、メタン発酵消化液や家畜ふん尿スラリー等の液肥の循環利用を促進することが期待される。
開発した2機種のうち、大型機は、北海道の畜産農家が一般的に所有している、4~20トン容量のスラリータンカーに後付けするタイプのインジェクター。トラクタ後部の3点リンクに同機を接続して、その後方にスラリータンカーを配置して挟む形で利用する。液肥を土中施用する部分は、土中に空洞を形成する刃(空洞形成刃)、液肥注入部、土壌を転圧するローラーから構成される。大きな空洞を成形する改良された刃により、多量施用時でも安定的に施用可能。大型機の適用馬力帯は90馬力以上。
大型機は、空洞形成刃の種類を替え、土中に大きさや形状の異なる空間を形成することにより、液肥を施用量4~8トン/10アールの範囲で土壌中に施用することができる設計。実際に5トン/10アールの条件で消化液を施用して、想定通り、深さ10~20センチの位置を中心に施用できる。また、インジェクターで消化液を土中施用した場合、消化液が表面に露出することなくほぼ全量を土中に施用できるので、アンモニア揮散量はほぼゼロになる。さらに、農家が所有するスラリータンカーに接続することで低コスト化が可能。大型機は液肥を土中に施用するため臭気がほぼ発生せず、悪臭対策として有効である。
一方、小型機は、既存の農地排水改良用全層心土破砕機をベースとしたインジェクター。機械上部に約400~600リットル容量のタンクを積載し、機械下部に1~3連で配置したV字の心土破砕刃で作成した溝内にタンク内の消化液を注入できる構造。小型機の適用馬力帯は70~120馬力。









