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令和8年3月23日発行 第3592号 掲載

モデル林整備など4案件を採択/農林中央金庫・「農中森力基金」

 既報の通り、農林中央金庫(北林太郎代表理事理事長)が9日に発表した「農中森力(もりぢから)基金」の第12回助成案件。4つの取り組みが採択されたが、助成対象となった4事業体はどんな事業を展開しようとするのか。取り組みの概要を取り上げる。
 【南陽市秋葉山山火事から超回復プロジェクト=米沢地方森林組合(山形県)】
 令和6年に発生した南陽市秋葉山における森林火災で122ヘクタールに及ぶ森林が焼失した。全域が山形県県南県立自然公園に指定されており、その再生に関して制限があることに加え、民有林については所有者自身も所有する山林の境界が分からない箇所も多い。
 このため同組合では、2025年度事業において境界明確化を行い所有者の確認とともにゾーニングを実施した。
 今年度は、ゾーニングに基づく森林整備や、南陽市と連携した植樹イベントの実施など、森林の持つ多面的機能が高度に発揮される秋葉山の再生を目指す。
 【天然林改良と教育林づくりを中心とした整備による広葉樹林活用のモデル事業=京丹波森林組合(京都府)】
 近年、広葉樹林を巡っては、海外から供給される材が不安定になる一方、種々の活動の場として需要が根強いこともあり、広葉樹林への関心が高まっている。
 事業では、その広葉樹林において、森林の公益的機能を維持・向上させつつ、木材生産と空間利用が両立する継続利用が可能なモデル林を整備。特に、空間利用については、森林教育等のための場を整備し、ソフト利用による収益づくりの仕組みを構築する。
 【ウバメガシ林の軽架線択伐モデル構築とシカ管理による持続可能な薪炭林整備~世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」の継承を目指して=みなべ川森林組合(和歌山県)】
 みなべ町の特産品である備長炭、その原木を生産するウバメガシ薪炭林がもたらす里山機能は世界農業遺産として認められているが、近年は施業未実施やシカによる食害により、原木供給の縮小など地域全体に深刻な影響を及ぼしている。
 事業では、これらの課題を解決し里山機能を回復するため、地域全体の産業や環境、文化への影響など、森林の多面的機能を考慮した、一体的かつ省力的で持続可能な施業システムの構築を目指す。
 【後継世代を巻き込んだ集約化と非皆伐施業によるヒノキの人工林の再生・循環~生産森林組合を紐帯とした水源の森づくり=長崎県森林組合連合会(2年間事業)】
 事業では、長崎県の基軸であるヒノキ人工林の再生・循環のため、島原半島においてデジタル選木によるヒノキ非皆伐施業を実証し、列状間伐に代わる地域独自の選木による抜き伐りモデル林分を創出・展示する。
 また、生産森林組合を紐帯として、長期に及ぶ森づくりの基盤となる後継世代を巻き込んだ集約化構想を策定していく。

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