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令和8年3月23日発行 第3592号 掲載

「春のクボタの日」開催/新潟クボタ

 (株)新潟クボタ(吉田丈夫社長・新潟県新潟市中央区鳥屋野331)は13、14の両日、展示会「2026春のきらめきクボタの日」を県下各営業所で行った。各会場では米価の上昇で、好調な農機需要のさらなる創出に向け、積極的な顧客対応を行い、本格商戦をスタートさせた。展示会に当たっての方針や意図を吉田社長に聞くとともに、保内、新津、胎内岩船、西新発田、豊栄の5営業所を巡り、各所長を取材。いずれも来場者が例年以上にあり、賑わいをみせた。
 新潟クボタの今回の展示会コンセプトは「地域農業の担い手とより強くつながる!」を旗印に、(1)地域農業のキーマンとなる担い手客を集客し、「お気に入りのお店」として再認識していただく(2)KSAS・自動操舵をはじめスマート農業のPR(3)農機以外の見込みもとりこめるよう、全社一丸となって需要獲得に努める―とした。
 重点取り組み事項を、(1)主力機およびインプルなど春農機を中心に推進を行う(2)各事業部門は展示会で訴求したい商品等を企画し、各拠点と連携したうえで展示推進を行う(3)RTK基地局をPRし、自動操舵システムの推進、基地局利用申し込みを獲得する(4)活用率の低いお客様へのKSAS利用の促進を図る―として、全体の来場目標6500人、展示会終了時の成約目標は3月度計画の70%に設定した。
 吉田社長は今回の展示会について「春のクボタの日の展示会は、各地域の中小規模農家にも見てもらえる場。恒例行事として春が来たことを感じていただきたい。全国的な米による特需で、展示会をきっかけに早めに注文していただかないと物が来ないというシビアな状況。そこは気にしている」と述べている。
 保内営業所(目黒賢太郎所長含め12名)は、来場目標370名、成約目標5000万円。水稲メーンながら野菜、果樹、イチゴなどの施設園芸と多様で、顧客ニーズも幅広い。45歳の目黒所長は今年1月に本社の代理販売店支援部署である代販事業部から着任した。「12年前に栃尾営業所で所長をしていた。所長としては2拠点目。ここは入社した最初の着任場所で、10年間、ここで営業をしていた。そのため、お客様とのつながりもある。先ほども久しぶりの方に声を掛けられた。前と状況も違うところもあると思うので、いろいろ勉強していきたい」と話す。
 大小関わらず、稲作関連商品の問い合わせや注文が非常に多いとのこと。また、「保内営業所は変化に対応できていないところがあるので、会社のスタンダードな流れに乗れるようにして、売上げも伸ばしていきたい」と意気込む。スマート農業技術があまり入っていないため、本社で知識を培ったドローンなどを訴求しながら、社員のスキルアップも含めて、引っ張っていく。
 新津営業所(長谷川圭史所長含め11名)は、来場目標330名、展示会目標を3000万円とした。長谷川所長は就任4年目の42歳。昨年を「これまで地道に推進してきた土台があって、米価高騰で投資機会が訪れた。これまでにないほど受注、売上げともに多かった」と振り返る。
 昨年、今年とロボットトラクタ2台、ロボットコンバインも2台が売れた。今年は車両や建築などに力を入れていきたい考えだ。
 新たな試みとして、本社のみどりの食料システム戦略貢献部からアグリプロフェッショナルアドバイザーの近藤亜由美氏を招き、ロボットや乾田直播、補助事業など様々な声に応える相談コーナーを設けた。近藤氏は「変化として感じるのは、これまで組織や法人でも、これ以上は受けられないという限界を決めて営農されていたところから、近年、『やれるところまでやるしかない』と限界突破される方がものすごく増えたこと。規模拡大で10ヘクタール増やすって大変なこと。そういった相談はとても多い」と話す。農家さんのそれぞれに置かれた状況やポテンシャルを見ながら、「一緒に夢を見てあげられるようお手伝い」していると話す。
 吉田社長は近藤氏について、「みどり貢献部のエース社員。高卒入社で体で覚えて、20年キャリアを積んで来た貴重な存在。県内のお客様からも引っ張りだこ」と信頼を置いている。
 胎内岩船営業所(百武英春所長含め11名)は来場目標300人、すでに6000万円を受注し、残りの目標2000万円を展示会でまとめる。1月から着任した56歳の百武所長は豊栄営業所で6年間所長を務めた。20年以上も前、同地域の営業所で所長を経験しており、古巣に戻ってきた格好だ。「午前中は来場が多く対応が大変だった」と盛会さに触れ、「購買意欲は依然高い。米価は落ち着いてくるだろうが、期待したい」と述べた。以前に比べて、平場では集約化が進む一方、山間部は細かな圃場が残り、二極化している。米農家がメーンで野菜作も。
 自動操舵やロボットは、最も若手のセールスである伊藤晴太朗氏を中心に推進しており、昨年、ロボットはコンバイン3台、田植機1台の計4台を販売している。伊藤氏は「人手不足に伴い増えている経験の浅い方でも、ベテランと同じ作業ができるのがスマート農業の強み。昨年社内にできた実演研修施設のアグリベースでの研修を受けたりして勉強している」と話す。
 吉田社長は伊藤氏をロロボットを始めとしたスマート農機の知識の深さから「伊藤ロボ太朗」という愛称で呼び、セールスとしての手腕を高く評価している。
 西新発田営業所(田中雄大所長を含め10名)は来場目標260人、成約目標は4100万円。8割を占める稲作の他、サクランボ、ブドウ、桃などの果樹が盛ん。枝豆や里芋なども重要な作物で、これら農家の対応を強化している。ロボットは入っていないが、直進機能付き農機は普及が進んでいる。田中所長は就任3年目。30代と所長の中でも若い。「代替わりして40、50代の農家が中心で、乾田直播が人気。社内の勉強会で得た情報をセールスや現場農家の皆さんと共有し、提案につなげている。農家さんからもご要望やアドバイスをいただいて、広めていけるような形にしている」と言う。田中所長は今回の展示会でも乾田直播関連の製品を用意したかったが、メーカー在庫がなく断念したと話す。ロボットや自動操舵、ドローンなどのスマート農業関連製品とともに、車両や農業施設の受注も伸ばして、売上げ確保に邁進するとした。
 豊栄営業所(五十嵐賢所長含め9名)は、来場目標280人、成約目標6300万円。五十嵐所長に成約目標達成の見込みを尋ねると「そこは取らなきゃダメでしょ」と力強い言葉が返ってきた。稲作の個人農家が中心である。営業、サービスともに、従業員は年齢が近く、チームワークに優れているのが特徴。「顧客との距離が近く、農家の来店頻度も高い。立ち寄りやすい雰囲気がある」と五十嵐所長は話す。午前中だけで100名が来場し、午後も客足が途切れず続いた。昨年より盛況さが目立つ。
 メーンとなるトラクタは中型クラスが多かったが、若手の農家によるMRの導入もあった。ロボット田植機も1台稼働が決まっている。「規模集積を見据えた若手農家の購入が出てきている。これからも需要は見込める」と五十嵐所長。自動操舵がまだ1台も入っていないので、今年はそこをテコ入れしたいとも話している。

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