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令和8年3月23日発行 第3592号 掲載

衛星画像を活用した現地確認省力化実証事業の成果報告会/宮崎県

 衛星データを活用した農政業務の効率化を目指す「衛星画像を活用した現地確認省力化実証事業」の成果報告会が16日、宮崎県庁で開かれた。
 宮崎県とLAND INSIGHT(株)(遠藤嵩大社長・福島県南相馬市小高区本町1の87)が連携して進めてきた取り組みで、県内の市町村で実施した、衛星画像やAIを活用して農地確認業務を効率化する「圃場DX」事業の結果を報告し、課題や今後の取り組みなどについて説明した。
 農地の作付け状況を目視で確認する従来の調査業務は自治体職員にとって長年大きな負担となってきた。人口減少や高齢化で調査員の確保が難しくなる中、夏場の熱中症リスクや山間部での野生動物との遭遇といった安全面の課題も指摘されている。こうした状況を受け、農林水産省は衛星画像を活用した確認を可能にするため、関連する運用通知や実施要領を改正し、衛星データによる作付け確認を認めている。
 今回の実証事業には延岡市、宮崎市、都城市、小林市、えびの市、新富町などが参加した。
 解析の方法は圃場データの一部と衛星画像を基に判定モデルを作成し、夏作物と冬作物の季節に分けた衛星画像を用いて対象圃場の品目別一致率を算出。それらの結果を踏まえ、現地確認の必要な圃場数がどの程度削減できるかを判定し、次年度以降の本格運用に向けた業務フローを検討した。そのうえで、費用対効果を算出した結果、例えば延岡市では従来の業務時間が41・8%減少し、費用も27・6%削減され、業務負担の軽減効果が明確に示された。
 一方で、宮崎県では複数の作物が多様なスケジュールで作付けされているため、地域の実情に適した解析や運用が求められ、現状の実施方法に加え、判定モデルや運用フローの改善が必要とされている。また、令和9年度からの水田政策の変更により、現地確認の方法や対象圃場が変わる可能性もあることから、政策変更の影響を受けずに業務効率化を図れるサービスの構築が課題として示された。実証事業は2026年度に参加自治体が16市町村へ拡大する予定で、県内の半数を超える規模で導入が進む見通しだ。県が主導し、広域的に圃場DXを展開する取り組みは全国的にも珍しいという。

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