MENU
令和8年3月16日発行 第3591号 掲載

大葉の自動選別装置を開発/熊本県特集・熊本アイディーエム

産業機械の設計・製造を手がける熊本アイディーエムが発売した大葉自動選別・集積装置「LeaRo」が、農業分野の人手不足対策と品質の均一化に貢献する新技術として注目されている。画像解析とパラレルロボットを組み合わせたロボットビジョンを採用し、大葉の大きさや品質を瞬時に判定して自動選別・集積する。作業者は大葉を裏向きに投入するだけでよく、熟練を必要としないシンプルな操作が特徴だ。同社によれば、2台体制で3人作業の場合、1日7~8時間で4万枚以上の出荷が可能で、出荷品質向上、販路拡大にもつながっているという。同製品は、画像を高速解析し、大きさ、穴、方向、縦横比、一部の病変などを自動で判定する。処理速度は最速で1枚約0・8秒。全方向から認識して茎を揃え、10枚単位で自動集積する。サイズはSS~LLまで最大5段階に分類でき、規格外品も自動で振り分けられる。また、搬送には特許取得の非接触吸引方式「ベルヌーイ」を採用。ロボットが葉に直接触れずに持ち上げるため、柔らかく傷付きやすい大葉でも品質を損なわず搬送でき、新葉の選別・集積にも対応する。選別後の大葉は茎の向きが揃った状態で払い出されるため、そのままゴム結束してパック詰めが可能で、後工程の作業効率も大きく向上する。更に、同社は遠隔保守サービス「遠隔deマモルバイ」を開発した。Wi―Fi環境がない現場でも、装置の状態確認やトラブル対応、検査プログラムの更新を遠隔で行うサービスだ。生産カウンターにより生産管理や出荷計画の見える化にも活用できる。高倉社長は「経験や熟練に頼らない安定した生産体制を実現し、農業の人手不足解消に貢献したい」と話す。同社は、農商工等連携事業(農林水産省・経済産業省)の認定を受け、2019年に同製品を開発。2022年に全国販売を開始した。現在は熊本、大分、宮崎、茨城、福島など全国の産地で導入と運用が進み、一部では見学も可能だという。

カテゴリー別最新ニュース