自動追従キャリアを発表/ササキコーポレーション

ササキコーポレーションは10日、栃木県小山市の関東営業所で、「スマート追従畝またぎキャリア SATSUKI」を発表した。同機は、露地野菜生産における収穫物運搬作業の省力化・省人化を図る新規製品。超音波センサーやカメラの働きで畝、作業者に自動で追従する機能を備え、収穫物の箱詰め・台車積載に従事する人の動きに合わせて走行するため、運搬・走行に人が関わらずに済むメリットがある。スマート農業の一端を担う現場に生きる新機種として、受注生産の予約を受付け、夏場から出荷を開始する。発表会には戸田勉取締役営業本部長、甲地重春取締役技術開発部長、碇敬介営業企画部・CS推進部次長、大坂愛美同部課長が出席。また、実機説明には横浜雅透第二開発チーム課長、宮地駿同チーム主任が当たった。「SATSUKI SAP300」(さつき)開発の背景について甲地部長は、労力不足、従事者の高齢化が進む農業現場では、様々な物品の運搬作業の省力化が求められ、また、スマート農業実装による若い世代の誘引といった課題があると説明。こうした中、自動追従機能を持つ同機は、その解消に様々なメリットを現場にもたらすと強調した。戸田本部長は、現場の声を聞きながら開発を進めてきた同機は、農業分野にはまだ入っていない、現場で実稼働できる全く新しい商材と位置付け、新たなスマート農業の出発点として同機の普及を図りたいと述べ、当面は受注生産、メーカー希望小売価格は税別で300万円、出荷は8~9月を予定などとした。SATSUKIは、12V鉛バッテリーを電源とする電動キャリアで、台車下の左右2カ所ずつに配置した高性能超音波センサーが畝や作物との距離をリアルタイムで測定。左右ホイールの回転速度を個別に微調整し、常に畝の中心を捉え続けて畝に自動追従するため、機械が作物を踏むことはなく、作業者は収穫作業に集中できる。また、機体前方に取り付けた3Dカメラが作業者を検知。複数人いる場合でも最短距離にいる人を自動判別し、1メートルの距離を置いて追従するため、移動はスムーズで、人と接触する心配はない。また、万が一作業者と機体の間を人が横切った場合でもカメラが検知し緊急停止。加えてバンパースイッチに接触あるいは作業者が押せば緊急停止するなど、安全には万全の備えを施している。 野菜作では地域によって畝幅などが異なることが多いが、同機のタイヤ内幅は最小970mm、最大1770mm、トレッド幅は同1080mm、1880mmの範囲でフレキシブルに対応。また、地上高は同300mm、730mm、荷台幅は同1400mm、2150mm、荷台高さは同650mm、1040mmの間で調整でき、作物への対応、あるいは積載物を軽トラの荷台やフォークリフトに積み替える際も最適な高さで作業でき、身体への負担を最小限におさえられる。機体本体の荷台幅を最小にすれば、軽トラへの積載が可能で、専用の運搬車は不要。屋外で実施した実演では、段ボールを畝に見立て、自動で検知して畝に追従するもよう、畝終わりの自動停止と手動による旋回、人の移動に伴って自動追従する様子、また、作業者2人が機体前で移動しながら収穫・箱詰め・積載し、走行には関知せずに作業に専念できる状態を模擬的に示した。最大積載量は300kg。傾斜地では、左右どちらかの高さを変えて対応することができ、連続稼働時間は無負荷で約3時間、バッテリー2個搭載仕様にすれば倍の時間になる。オール電動のため操作が容易で、煩わしいメンテナンスがない、LEDライト2灯を装備し野菜づくりで多い暗い早朝作業などに便利―などの特徴があり、同社は中・小規模の農家への販促推進はもとより、様々な作業、用途に対応する共同開発・共創企業とのコラボにも積極姿勢をみせている。ちなみに「SATSUKI」の由来は、ササキコーポレーションのSA、追従のTSU、キャリアのKIになる。同機の主な仕様は次の通り。▽機体寸法=全長1550×全幅1350~2200×全高950~1040mm▽荷台寸法=全長1200×全幅1400~2150×全高650~1040mm▽地上高=300~730mm▽高さ調整=電動スイッチ▽幅調整=手動ハンドル▽タイヤ幅/タイヤ径=前輪110/φ430mm、後輪70/φ360mm▽登坂角度=25度(空荷時)









