MENU
令和8年3月9日発行 第3590号 掲載

令和7年度飼料用米多収日本一:山口の池田氏らに大臣賞/トラクタ・作業機特集

 農林水産省及び一般社団法人日本飼料用米振興協会(海老澤惠子理事長)は2月27日、令和7年度「飼料用米多収日本一」各賞の受賞者を決定のうえ発表した。これは生産技術の面から先進的で他の模範となる飼料用米生産者を表彰し、その成果を広く紹介することで、飼料用米生産農家の生産に係る技術水準の向上を図ることを目的として実施しているもの。
 発表によると、令和7年度の受賞者は次の通りだった(敬称略)。
 ▽農林水産大臣賞=池田侯男(山口、単位収量の部)、福井慎也・福井順一(愛媛、地域の平均単収からの増収の部)▽農産局長賞=久保徳太郎(愛媛、単位)、(株)273代表取締役・小玉信行(大分、地域)▽全国農業協同組合中央会会長賞=黒木嘉彦(宮崎、単位)、(株)アグリ日辻代表取締役・日辻祐一(茨城、地域)▽全国農業協同組合連合会会長賞=坂本正美(岩手、単位)、山内憲次(宮崎、地域)▽協同組合日本飼料工業会会長賞=細川健(青森、単位)、(有)エムケイ商事代表取締役会・黒木守春(宮崎、地域)▽日本農業新聞会長賞=高内良助(山形、単位)、有村幸夫(宮崎、地域)
 受賞者の取り組みの一部を見ると、単位収量の部で農林水産大臣賞を受賞した池田侯男氏は山口市で「オオナリ」を121アール作付けし、単収は10アール当たり912キロを達成した。多収性に加えて耐病性・耐倒伏性・脱粒性等も考慮した品種の選定により多収化を図るとともに、実需者や地域の関係者と連携した圃場視察会など多収化に向けた取り組みにも参画し、高収量を実現。さらに育苗・田植えにおける省力化や、堆肥を用いた土づくり、立毛乾燥による乾燥コストの低減等の取り組みも行っていることなどが高く評価された。
 一方、地域の平均単収からの増収の部で農林水産大臣賞を受賞した福井慎也、福井順一の両氏は、愛媛県西予市で「北陸193号」を407アール作付けし、地域平均単収からの増収は10アール当たり309キロを達成した。水稲・麦・大豆のブロックローテーションに取り組みながら、経営面積30ヘクタールという大規模な経営の中で、作期分散も考慮しつつ品種を選定し、高単収を実現しているという。ドローンや自作の除草用水田ボート、営農支援システムを活用して省力化に取り組むほか、畜産農家との耕畜連携にも取り組んでいることなどが評価された。
 また、単位収量の部で農産局長賞を受賞した久保徳太郎氏は、愛媛県内子町にて「北陸193号」を173アール作付けし、単収10アール当たり818キロを達成。過去に飼料用米に取り組んだ際には収量が上がらず、一度は生産を止めたとのことだが、令和4年に品種を見直して生産を再開すると単収が向上し、高収量を実現した。また、水資源が豊富という地理的特性を活かし、適切な水管理によって農薬の効能を高めるとともに、水のかけ流しによる高温障害の回避にも取り組んでいるなどとした。
 同じく地域の平均単収からの増収の部で農産局長賞を受賞した(株)273(つなみ)代表取締役・小玉信行氏は大分県国東市で「北陸193号」を486アール作付けし、地域の平均単収からの増収は10アール当たり248キロを達成。「主食用米」「飼料用米」「はだか麦」「小麦」を組み合わせた輪作体を実施している。さらに、再生二期作への挑戦やスマート農業技術の積極的な導入など、新たな技術の活用を進めることで、家族経営でありながら広い面積での生産を可能としていることなども評価された。

カテゴリー別最新ニュース