市場の概況:米の産出額が大幅増/岐阜県特集

岐阜県の農業産出額は、昭和59年の1752億円をピークに年々減少し、令和6年では1373億円であった。前年度に比べて110億円(8・7%)増加している。これは、米の産出額が増加したことによるもの。全国の順位も、28位から26位に上がった。生産農業所得は553億円で、前年に比べ78億円(17・1%)増加した。
農業産出額の内訳をみると、野菜、果実、花きなどの園芸特産品目が最も多く559億円で全体の40・7%、畜産物は459億円で全体の33・4%、米などの穀類は333億円で全体の24・3%を占めている。米は前年に比べ141億円増加しており、米価高騰の影響が出始めている。
令和6年度の岐阜県の産出額上位10品目は(1)米(333億円)、(2)鶏卵(143億円)、(3)肉用牛(126億円)、(4)トマト(98億円)、(5)豚(91億円)、(6)ホウレンソウ(56億円)、(7)生乳(42億円)、(8)イチゴ(37億円)、(9)カキ(34億円)、(10)ブロイラー(25億円)。
令和2年の岐阜県の総農家数は4万8936戸。うち販売農家数は1万9924戸(構成比=40・7%)、自給的農家は2万9012戸(同=59・3%)となっており、総農家数は減っているが、自給的農家の割合が増えている。
令和5年3月末現在の農業法人は761法人で、前年度に比べ19法人増加した。営農類型別にみると、米・麦・豆類327、畜産130、野菜129、花き55、果樹30経営体となっている。農業法人の形態別では、農事組合法人が262、株式会社が265、特例有限会社が194となっている。
近年、他産業からの農業分野への関心が高まり、令和5年3月末現在、農業参入法人数164社のうち、サービス業が45社と最も多く、次いで建設業が32社、食品関連業が24社となっている。
他産業からの農業参入は、地域の農業の担い手としてだけでなく、地域全体の活性化への役割も期待されている。
これまでの農機流通各社の実績をみると、前年比増、計画も大幅に上回って達成している。米価の高騰については、当初は大規模農家の農機更新のみに影響がみられたが、昨年からは小規模農家へも及び、購買意欲が高まっている。これを機に農機の更新、新しい機械の導入など積極的な農家の動きがみられるが、全国的に製品の在庫が少なく、思うように販売が進んでいない。メーカー各社の体制は受注生産に変わり、注文から納品まで時間がかかるようになった。2~3カ月程度で納品されるものは良いが、製品によっては来シーズンにも間に合うかわからないモノも出てきている。これまで農家は、2年後に農機を購入するためにお金を貯める計画を立て、購入することはしてきた。しかし、今は2年後に購入するものを今決断し、注文しなくてはならなくなっている。これは農家、特に個人にとっては、非常に難しい問題だ。時代は日々変化しており、2年後はおろか1年先も想像しづらい。今後米価がどうなるのか、そして自分の身の回りの環境はどう変化するのか、見極めながら判断する必要がある。そのために各社の営業スタッフは、顧客の今後の考え方、機械の状況、農機市場、米価などを見極め、顧客にアドバイスしながら購入の提案をしていくことが重要になる。より顧客に寄り添った取り組みが求められている。









