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令和8年3月9日発行 第3590号 掲載

生産、流通管理など林業をデジタル化/2026更なる前進 牽引役を担う林業機械(5)

 これからの活力ある林業の展開になくてはならないデジタル化対応。林野庁では、「森林・林業・木材産業グリーン成長総合対策」でスマート林業やDXの推進を図ろうとしている。2月3日に開かれた「森ハブシンポジウム~地域ぐるみで実現する林業の未来~」では、令和5年度から取り組みがスタートした「デジタル林業戦略拠点」の実施3地域が、この3年間進めた取り組み、実証成果などを報告、先駆的な役割を担った結果を示した。3地域の成果発表からスマート林業EZOモデル構築協議会の取り組みをみる。
 デジタル林業戦略拠点として事業展開した北海道のスマート林業EZOモデル構築協議会。道内のスマート林業実践を目指し、モデル的な取り組みを進める産学官金の地域コンソーシアムを組織し、川上と川中の商取引にデジタルデータを活用するための実証を行った。事業展開に当たっては、コマツカスタマーサポート、新宮商行、住友建機、住友建機販売、キャニコム、日立建機日本、レンタルのニッケンなどの林業関連企業が協力機関として参画している。
 同協議会では、資源の把握から、生産・流通、造林作業まで対応、人材育成への関与、今後の展開等を示している。例えば、森林情報の高度利用では、レーザ計測データの高度利用、UAVによる森林資源解析、ハーベスタデータを活用した立木在庫情報の検討等を実施。また、ICTハーベスタで得た丸太生産情報をクラウドに集積し、利用している。
 ICTハーベスタはどのように活かしているのか。同協議会では、計測精度管理として、キャリブレーション(電子キャリパーによる機械校正)、造材指示として、リミテーション(生産数量の制限・管理)、バリューバッキング(細り予測に基づく採材提案)、カラーマーキングとして木口にスプレーで色づけ、造材報告として、生産情報のデジタルデータ管理(計測した径級・長さなど取得)というICTハーベスタの有する5つの機能に着目。情報伝達による効率性の向上・コスト削減、デジタルデータによる情報共有、生産管理の効率性向上などを目指した。
 今回の事業では、資源情報と生産情報を組み合わせた出材予測をはじめ、リードタイムの短縮、バリューバッキング機能の活用を3年間でそれぞれ実証。
 社会実装に十分耐え得る精度であることをはじめ、ICT機能の活用によるコスト削減・収益性の向上、デジタルデータによる原木取引の実現などを確認した。SCM(サプライチェーンマネジメント)システムの社会実装に向けた展開も図られている。
 造林分野では、人力作業の割合の高い植栽や下刈りなどの機械化や、植栽の計画から保育までの一連の作業においての機械とデジタル技術の組み合わせに挑んだ。特筆すべきは、スマート林業の普及を図るためには人材の育成が重要と考え、令和7年度は研修などにも力を注いでいる。
 3カ年の事業を修了して同協議会では、(1)協議会の継続主体(当面)(2)導入したシステムの維持管理、費用負担(当面)を継続した上で、今後、導入したシステムの実装に向けた取り組みや生産及び造林作業の自動化・遠隔操作化などに取り組みたいとし、協議会内のSMCシステム運用の商社等への移行を課題にあげた。

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