JA全農しが:5カ所にRTK基地/滋賀・京都特集

JA全農しが生産資材部農業機械課(藤原義人課長)は、2025年4~12月の供給状況について、前年同時期と比べてトラ・コン・田ともに大きく伸長した(台数ベース)。農家の購買意欲は2024年の慎重姿勢から一転し、米価上昇が続く2025年には更新需要が動いた1年となった。
藤原課長は、「各農機メーカーの値上げもあり、6月頃まで駆け込み需要もあった」と振り返った。
とりわけ担い手層では、作業効率向上を見据えた機械更新が大いに進んだ。トラクタは60馬力、田植機は8条植え、コンバインは4、6条刈が主流となっている。
JA全農しがは、県内5カ所(甲賀・彦根・長浜・野洲農機センターとJAレーク滋賀オートパル高島)にRTK基地局を設置し、本年6月頃を目途に開局する方針だ。これにより誤差数センチの高精度位置情報が県内全域で利用可能になる。自動操舵の安定性が増し、広い圃場でも正確な直進作業が可能となる。
この背景にあるのは、滋賀で進む経営体の大規模化だ。法人化や集落営農の再編が進み、作業面積は拡大、一方で人手は限られる。少人数で広面積を回すには、自動操舵はもはや先進技術ではなく、経営インフラに近いといえる。
生産資材部の木村郁夫専任部長は、将来を見据えた基盤づくりと位置付け、「高精度化はトラクタのみならず、田植機、防除作業、さらには施肥設計にも波及する。重複散布やムラを減らし、資材使用量の適正化にもつながる。肥料や農薬価格が高止まりするなか、この効果は小さくない」と語った。
滋賀は琵琶湖を抱え、平坦地が多い一方、湖岸部や中山間地も点在する。広域で安定的に利用できる体制づくりは簡単ではない。それでも「県全体で使える環境を整えることに意味がある」と藤原課長も強調した。
両人の言葉からは、スマート農業を単なる機械の話で終わらせないという強い意思を感じる。今後は年3回実施する展示会でも基地局に絡めたスマート農機の推進を果敢に図る構えだ。









