「好循環」の実現前面に/新たな森林・林業基本計画

林野庁は2月20日、農林水産省内の会議室で林政審議会(立花敏会長)を開き、新しい「森林・林業基本計画」の内容を示した。同計画は5年に1度見直されており、今年が更新年に当たる。現在、6月の閣議決定に向けて議論を進めているところだ。新計画案では、森林・林業・木材産業の好循環による「森の国・木の街」の実現を目標に掲げた。▽森林の有する多面的機能の発揮に関する施策▽林業の持続的かつ健全な発展に関する施策▽林産物の供給及び利用の確保に関する施策▽国有林野の管理経営に関する施策▽横断的に推進すべき施策―の5つを盛り込んだ。
前計画では森林・林業・木材産業による「グリーン成長」の実現を前面にアピールしていたが、新計画では「好循環」というワードに変更した。グリーン成長の理念を発展的に継承していきたいという思いを込めた。
企業等の環境貢献を求める社会的な気運の高まりを好機とし、幅広い取り組み主体の参画を得て、森林資源の循環利用や多様で健全な森林づくりを推進していく。
国産材の供給基盤の強化、持続可能な木材取り引きの実現や国産材需要の拡大により、関係者が将来に希望を持って新しい取り組みにチャレンジできる構造を確立。
これによって森林・林業・木材産業を健全な形で次世代に継承するために必要な「好循環」を生み出し、森林の多面的機能の維持増進と社会全体の「グリーン成長」を図る「森の国・木の街」の実現を目指す。
スマート林業関連では、スマート林業技術の導入による持続的な林業の確立を目標にした。適切な作業システムの導入で生産性の向上を図り、AIを活用した林業DXと伐採・搬出・造林のスマート化でさらなる安全性向上に貢献。特定苗木の導入と林業機械の遠隔操作・自動運転技術等のスマート林業技術の開発・実装を促進していく。
能力評価の導入や個人事業者を含めた労働安全衛生対策を徹底し、林業従事者の処遇と労働環境を改善。新規事業者を含めて長期にわたる持続的な経営を担う多様な林業経営体の育成・確保を推進。
「緑の雇用事業」等によって林業大学校で学ぶ人や新規就業者の育成サポート、スマート林業技術に係る研修など多様なキャリアに対応した段階的・体系的な人材育成・定着を目指す。
今後は4月の林政審議会で計画の変更についてパブリックコメントを発表、5月に答申して6月に閣議決定していく予定だ。









