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令和8年3月2日発行 第3589号 掲載

液肥製造のベンチャー設立/農研機構、旭化成

 農研機構は2月24日、旭化成(株)とともに両者の出資・支援を受けたベンチャー企業「農研ネイチャー・ポニックス(株)(代表取締役CEO・井手上尚弘氏)」を2月2日に設立したと発表した。同社は国内の未利用資源から液体肥料を製造し、サステナブルな農業と社会の実現に貢献していく。
 農研機構と旭化成は2019年より、家畜排泄物や食品残渣などのバイオマスを液体肥料化し、国内で窒素を製造する「プロバイオポニックス技術」の共同研究を進め、2025年に液体肥料を自動で製造するシステム「Nature Ponics」を確立した。この技術は、化学肥料と同等の栽培性能を示すことが確認されており、今回設立した農研ネイチャー・ポニックスはこれらの技術を基盤に、液体肥料製造プラントの製造受託や技術支援、製造した液体肥料の販売を行う。
 CEOには旭化成で研究を進めてきた井手上氏、COOには竹下英亘氏、CTOには農研機構の篠原信氏が就任し、研究成果を迅速に社会へ届ける体制を整えている。
 農研ネイチャー・ポニックスは農研機構が制度化している「農研機構発ベンチャー企業認定制度」により認定された3社目の企業であり、共同研究から生まれた企業としては初の事例。
 今後は、Nature Ponics技術を活用し、多様な有機質原料を循環利用する液体肥料製造の普及を進め、化学肥料依存の低減と環境負荷の軽減、そして持続可能な農業の実現に貢献していくとしている。
 井手上CEOは同社設立にあたり、「気候変動や肥料価格の高騰などにより、農業は大きな転換点を迎えているが、この逆風こそが新しい農業のあり方を切り拓くチャンスだと捉えている。未利用資源から肥料を生み出すことで、持続可能な農業の実現に貢献することを目指していく」と述べた。

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