気候変動適応を推進/環境省が会議

環境省は2月17日、気候変動適応推進会議(第9回)を開催した。石原宏高環境大臣及び青山繁晴環境副大臣、関係府省庁の出席の下、16日に公表された第3次気候変動影響評価報告書を踏まえ、令和8年度の気候変動適応計画の見直しに向けた議論を開始することを確認した。
気候変動適応法では政府は概ね5年ごとに実施される気候変動影響評価等の結果やその他の事情を勘案し、必要に応じて気候変動適応計画を見直すことが規定されている。これを踏まえ、今回の会議は気候変動適応計画の改定に向けた議論のキックオフと位置付け、(1)第3次気候変動影響評価報告書等について(2)関係府省庁からの取組状況報告(農林水産省、国土交通省)(3)気候変動適応計画改定のスケジュールについて―の3項目において議論が行われた。
そのうち、(1)では、16日に発表された第3次気候変動影響評価報告書の概要を紹介。農業において米の収量・品質低下や、ミカン・リンゴ等果樹の栽培適地の変化、大雨による農地・農業設備への被害等が提示されるなど、現在から将来にわたって様々な気候変動影響が生じる可能性が示唆され、地域社会や経済に危機的影響を及ぼすリスクが示された。それを踏まえて、同会議では、国内の様々な分野において、気候変動の影響が既に現れていることを受けて、政府が戦略的に適応策を推進するための気候変動適応計画の改定を進めるとした。
また、(2)農林水産省からの気候変動への適応に関する取り組み状況報告では、気候変動の影響への適応策の課題について各地に事情聴取した結果、産地ごとに課題は異なるものの、▽ニーズに合った品種や資材が不足していること▽導入コストや効率面の課題▽販路の変更等に必要なサプライチェーンとの連携▽生産基盤の充実▽暑熱への対応―といった共通点も明らかになった。こうした事態に対して農林水産省では「みどりの食料システム戦略」を推進しており、生産現場における環境負荷低減の取り組みは着実に進展していると説明。食料・農業・農村基本計画に基づき、持続性の高い農林水産業の実現のため、2030年までを目途に集中的に推進すべき取り組みを「みどり加速化GXプラン」として取りまとめていくと述べた。
国土交通省からの報告では、国土交通省環境行動計画の改定として重点的に取り組むべき7つの政策のうち、重点5・気候変動に適応できる社会の形成について主に紹介。あらゆる関係者の連携を強めながら、治水計画の見直しや流域治水の加速化・深化等ハード・ソフトが一体となった気候変動適応策や、ヒートアイランドや都市の暑熱対策を進め、気候変動に適応できる社会を形成していくなどと示した。
さらに、今後の(3)適応計画改定のスケジュールについては、今後春から秋にかけて気候変動適応推進会議などで関係省庁との協議を行い、冬に計画改定案を取りまとめ、パブリックコメントを経て8年度中に閣議決定を目指すとしている。









