農作業安全全国推進会議を開催/農林水産省

農林水産省は2月26日、同省講堂にて第1回農作業安全表彰表彰式および令和7年度農作業安全対策全国推進会議を開催した。農作業安全表彰は、安全な農作業の実施に向け積極的な啓発活動に取り組む農業者や農業関係団体などを表彰する制度として今年度新設されたもの。初の受賞者となる新潟県立村上桜ケ丘高校の生徒6人が、同省農産局の山口靖局長から農産局長賞を授与された。その後、令和7年度農作業安全対策全国推進会議を実施。令和6年の農作業死亡事故者数が前年に比べ51人増加したことを受け、安全対策のさらなる取り組みや関係機関との連携強化を推進していくこととした。
第1回農作業安全表彰表彰式の冒頭、田島淳審査委員長(東京農業大学教授)は新潟県立村上桜ケ丘高校の取り組みについて、「単なる啓蒙活動にとどまらず、若い力で主体的に活動を進めた点が高く評価された」などと講評を述べた。
同校は「農作業事故ゼロプロジェクト」として、シートベルトの着用や熱中症に関するアンケート調査を行い、その結果に基づいた事故実態や課題を発信。また、夏場の農作業時、熱中症の危険性が極めて高いことから、地域のJAとともに生産現場を回って声かけ活動などを行う熱中症パトロールを実施した。そして、それらの活動から得た知見をもとに、トラクタのシートベルト着用促進と熱中症対策を呼びかける2種のポスターを作成。農作業事故ゼロを目指した行動力に、高い評価が集まった。
表彰式から引き続いて行われた令和7年度農作業安全対策全国推進会議では、農林水産省農産局による令和8年度の農作業安全対策の推進方針についての説明や、国内農機メーカー4社(井関農機(株)、(株)クボタ、三菱マヒンドラ農機(株)、ヤンマーアグリ(株))における農作業安全対策への取り組みが報告された。
農林水産省は令和8年度の推進方針を説明するなかで、令和6年に発生した農作業死亡事故者数が増加したことに伴い、就業者10万人当たりの死亡者数も14・8人と大きく増加し、他産業との差がさらに拡大したことに強い危機感を示した。
特に、熱中症による死亡者が59人と顕著に増加していることから、「農作業における熱中症等対策総合パッケージ」を策定し、熱中症等の回避に向けた安全意識の向上や、ホワイト生産方式(熱中症等のリスクを低減する生産方式)への転換策を進めていくことなどを説明した。
国内農機メーカーの農作業安全対策については、各社の担当者が、新基準の安全機能をはじめとした安全性重視の農機開発への取り組みや、ホームページ・SNS・イベントなどを通じた啓蒙情報の発信、農作業安全研修の実施、シーズン前の点検整備の励行など、様々な取り組みについて報告。引き続き、農作業安全の推進に向けて、各社、力を尽くしていくことを確認した。









