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令和8年2月23日発行 第3588号 掲載

後期高齢者の事故多/2025年報道・トラクタ死亡事故

 昨年のトラクタによる死亡事故の報道件数は49件(前年46件)と減少傾向が全くみられない。事故分類別にみると横転が9件(前年7件)、転落が21件(同19件)、巻き込みが8件(同8件)、衝突が6件、ひかれと落車が各2件、火災が1件であった。横転と転落で6割を占める。また、運転者が自らトラクタを降りて巻き込まれる事故も相変わらず多い。事故被害者の年齢は85歳以上が13人(前年7人)、75~84歳まで17人(同21人)、65~74歳まで11人(同10人)であり、事故を起こした人の83・6%が65歳以上であり、うち30人が75歳以上の後期高齢者である。落車の2件は88歳と97歳の超高齢者が被害者であり、運転者としての適性が疑われる。後期高齢者を一括りにしてはいけないが、農作業のような重労働や機械操作を任せるには体力や認知能力の面でリスクが高い。6件の衝突事故のうち、ハウス内の柱に衝突した1件を除き、5件が夕方または早朝の薄暗いか、暗い時間帯の路上で発生しており、追突事故を防ぐには前方を走るトラクタの存在を自動車に知らしめる後部反射シール(赤色以外禁止)や緩速車マーク(SMVエンブレム)をトラクタの大小や新旧にかかわらず取り付ける必要がある。トラクタの死亡事故は1人作業時に起きているため、警察の現場検証では運転ミスが原因と推測されるケースが多い。トラクタによる死亡事故の原因は複雑で、(1)なぜ急操舵をしたのか?(2)なぜハンドルが取られたのか?(3)なぜ危険性の高い道をトラクタで走行したのか?(4)なぜ後方から視認できなかったのか?(5)なぜ高齢なのにトラクタを運転したのか?(6)なぜ1人で作業させたのか?(7)なぜROPS付きなのにシートベルトを締めていなかったのか?―などの疑問点が明らかになっていたら、周りの人達の行動で避けられた事故かもしれない。

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