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令和8年2月16日発行 第3587号 掲載

各社の対応:主要3機種、好調/愛媛県特集

 (株)ISEKI Japan中四国カンパニー(曽我部智社長)愛媛営業部(赤尾真次部長)の2025年1~12月の実績については、計画比、前年比とも増加している。「米価の高騰により、乾燥機・籾すり機、色彩選別機などの秋商品が実績を牽引した」と赤尾部長。秋商品は市場で品薄状態であるが、同社では確保していたため販売することができ、実績を積み上げた。
 主要3機種の動きをみると、田植機とコンバインの販売が進み、実績を牽引した。「前年より販売台数は落ちているが、どちらも大型クラスが動いたため、金額は前年を上回った」という。また、コンバインは低価格のHFR4050、4052が販売台数を伸ばしている。4条刈は県内で主流クラスのため、価格・性能とも納得して購入する人が増えている。
 その他、作業機や草刈り関連機も売れ筋だ。「特に、草刈り関連機器は実演を行い、見込み客を作りながら販売につなげてきた」と、これまでの活動が実を結んでいる。
 昨年11月には全農と合同で総合展示会を開催した。一昨年から合同で行っている。「全農の協力で県内全域に告知ができた。昨年より来場者は減ったが、売上げは高かった。皆さん購買意欲が高く、積極的だった。メーカーにも数多く参加してもらえ盛況だった」と、赤尾部長は手応えを感じており、3月にも開催を予定している。
 展示会と併せて力を入れたいのが訪問活動だ。「常に顧客の情報を把握しておくことが重要。そして提案をきっちりする。現在は、受注から納品まで時間がかかる。顧客や機械の状況を把握しながら、先に先に提案していかなくてはならない」と、日頃の活動における重点項目を示した。
 赤尾部長は、昨年7月に愛媛営業部の部長に就任した。「これまでは担当の地域だけをみていれば良かった。県内全体をみるようになって、これまで担当してこなかった地域に関しては、顧客、作物、圃場面積、機械などを知ることが必要。現在は各地を回り、理解しているところ。社員とコミュニケーションをしっかり取っていく」と赤尾部長は、皆で協力して計画達成を目指す。
 中四国クボタ(江草徹社長)愛媛営業部の2025年1~12月の実績は前年比増となり、計画比も達成した。「前半は、農機の動きは鈍かった。農家の購買意欲が高まってきたのは刈取り作業が終わった10月頃。その頃はすでに様々な農機の在庫がなくなっていた。納品することができなかったため、大きな実績にはつながらなかった」と、大西健介部長は昨年を振り返った。
 主要3機種については、台数ではトラクタ、コンバインは横ばい、田植機は微減であった。しかし、大型クラスの販売が伸びたため、金額的には前年を上回った。
 「特に小型クラスの減少が目立った。小規模農家の購買意欲が上がっていない。米価が良いといっても小規模だと利益は微々たるもの。農機に投資するだけの収入には達していない」とし、売上げは担い手農家が中心となっている。また、収入があった農家では、税金対策で農機を購入している。
 現在は大部分の農機が受注生産のため、納品に時間がかかる。「急に農機が壊れた場合、すぐに新しいものを用意することができないため、修理が必要だ。機械を止めないためにも、整備を行うことが重要」と、修理・整備の実績は増えている。その背景には、ネット販売で中古農機を買う人が増えていることもある。「すぐに次の農機を用意できないため、やむを得ずネットで購入する人がいる。以前は出所のわからない製品の修理や整備は断っていたが、現在は見積りを出して対応している」という。ネット販売、特に中古機については、整備記録がわからないため修理してもクレームの対象になることもある。困っている農家を助けるためとはいえ、慎重な対応が必要だ。
 展示会は拠点別で実施。実演会については全農と協力して、担い手向けにトラクタと作業機を中心に実施した。全農が県内全域に告知して、全農及び同社の顧客にアピール。「営業所では展示できない農機を見せることができ、体感してもらえる。その場での販売は難しいが、効果は大きい」と、今後も継続していく考えだ。
 大西部長は、1月に愛媛営業部長に就任した。「私は前任の佐竹部長のように、先頭に立って皆を引っ張っていくタイプではなく、後ろから支えていくタイプだ。時代が急激に変わっており、まずは我々が変わっていかなくては。皆が働きやすい環境を作り、スピード感をもって、計画達成に向けて取り組んでいきたい」と大西部長。
 ヤンマーアグリジャパン中四国支社(上原茂樹支社長)愛媛ブロックの4~12月までの実績は、「前年を上回り、想定した進捗となっている」と、冠浩一エリアマネージャー。米価の高騰が続き、トラクタ、コンバイン、田植機の販売実績はどれも良いという。特に主要機の中型から小型クラスの更新が進んでおり、個人農家の購買意欲の高まりを感じている。
 コンバインYH448Aは、県内で主流の4条刈であること、求めやすい価格であることから、販売台数が増えている。「3条刈を使用している人が価格をみて、YH448Aを選択するケースもあった」と、価格・性能に満足して購入する人が多かった。また、主要機以外の機械も販売は好調だった。
 現在、製品の受注が多いが「会社として確保していた分があり、販売できた製品が多かった。顧客からの急な注文に対応でき、サポートできた」ことが実績につながった。
 昨年は7月と11月に、西条中央営業所で展示会を開催した。同社はコロナ禍以降展示会を開催していなかったため、5年ぶりの開催となった。「期待感を込めて来てもらえ、予想を上回る来場と注文をいただけた。5年ぶりに開催できたことは、今後の社員の活動の1つのきっかけとなる」と、これからどのように営業活動に活かしていけるのか期待している。
 冠マネージャーは今後について「受注販売が主流になり、今注文しておかないと今年の作業に間に合わないこともある。先のことを考えるのはなかなか難しいが、理解を求め一緒に考え、提案していかなければならない」と、提案の仕方が重要になってくると考えている。顧客の機械の状況を知り、考えを聞きながら、先のことを一緒に考えていく。そのためには、顧客とのコミュニケーション強化と、社員のレベルアップがカギとなる。
 「先のことを考えて仕事をすることが増えてきた。非常に難しいが、想像しながら仕事をする新たな楽しみができた。きめ細かな対応で、ベストな状態の農機をお客様に届けるのが弊社の使命。お客様に信頼され、選ばれる会社作りをしていきたい」と、冠マネージャーは新シーズンに向けて、意気込んだ。
 三菱農機販売(株)西日本支社(長島史治支社長)の愛媛県2拠点の昨年の実績は、前年並みで推移した。「トラクタ、田植機、コンバインとも昨年並みの動きをみせた。しかし現在、メーカーなどに在庫がないため、顧客が購入を決めてもすぐには納品できない。販売機会を逃している」と、四国支店次長兼北愛媛営業所長の山本重治氏は語った。
 実際、今受注しても生産を待たなければならない。それでも今シーズンに使用できるよう間に合えばよいが、モノによっては来シーズンにすら間に合わない製品もある。そのため、「今、納品してほしい」と言われても対応できない。
 特に愛媛は、刈取り作業が10月まで続き、農家もそれまでは作業に忙しく、作業が終わるまで次のシーズンの話はしずらい。愛媛は全国的にも刈取り時期が長く、作業が終わった頃には全国的に在庫がなくなっていた。「お客様とは2~3年後のことを漠然と話すことはあるが、具体的な事柄を話すことはこれまでなかった。目の前の作業が終わらないと、次の商談ができない」という。
 今後は、顧客にいかに農機流通の現状を理解してもらうかが重要になってくる。
 「現在は、遅くとも春には今秋の、秋には来春に使用する製品を受注しなければならない。そのために顧客に説明し、理解してもらうことが必要だ。その上で、顧客のニーズを知り、将来のことを一緒に考えながら、必要な製品を計画的に揃えていかなければならない」と、山本次長は今後の営業方針を語った。
 今後の重点機種としては、新型トラクタXS、KUSANAGIプラスをあげた。「KUSANAGIプラスは、畑の残渣をすき込むのに性能を発揮。スピードも12キロ程度で作業ができる」ことをアピールしている。また、現在Webで実演の申し込みを受け付けており、注目度も高い。新規客からの依頼も多く、新規顧客獲得のチャンスとして期待が高まる。
 「この状況がいつまで続くかわからないが、対応していくしかない。顧客へ理解を求めるとともに、我々も考え方を変えていかなくては。顧客を困らせないように、我々自身がスキルアップしていく」と、山本次長は顧客へのサポート強化を進めていく。

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