売上高3兆188億円、国内伸び/クボタ・2025年12月期連結業績

(株)クボタ(花田晋吾社長)は12日、オンラインで会見し、2025年12月期連結業績(IFRS=国際財務報告基準)を発表した。それによると、売上高は3兆188億9100万円(前期比0・1%増)で、3期連続3兆円の大台をキープした。営業利益は2654億7000万円(同15・9%減)、税引前利益2821億4000万円(同15・9%減)、当期利益2167億5600万円(同16・5%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益1866億8700万円(同19・0%減)、当期包括利益合計額は2526億7000万円(同45・2%減)となった。
決算のうち、営業利益は、主に米国関税の影響に伴うコスト増加、機械部門での減販損や販売構成の悪化により、前期比502億円(15・9%)減の2655億円となったが、インセンティブの削減や価格改定、固定費の削減などにより順調にコストの吸収が進んでいる、とした。税引前利益は前期比532億円(15・9%)減少して2821億円となった。次期売上高は当期比1311億円増の3兆1500億円を見込んでいる。機械部門は海外での販売増加で増収を見込んでおり、北米市場は底堅く、欧州では回復を見込み、アジアも堅調なインドでの成長やタイでの回復などで増収となる見込み、としている。
会見には、鈴木聡司常務執行役員農業機械事業部長、鶴田慎哉エグゼクティブ・オフィサー(EO)農機国内本部長、横溝敏久農機国内企画部長、若園真理恵同部マーケティング推進課長が出席した。
初めに鈴木常務が、全般の決算概況と部門別の概況などについて説明。同常務は2025年のハイライトして、従来の売上げやシェア偏重のスタイルから「よりバランスシートを意識した経営に移行し始めた」としたうえで、業績を説明した。
それによると、機械部門の売上高は前期比0・3%減少し、2兆6286億円となり、売上高全体の87・1%を占めた。うち国内売上高は前期比13・8%増の3548億円となった。主に農業機械および農業関連商品の増加により増収となった。
海外売上高は、前期比2・2%減の2兆2738億円となった。北米では、トラクタ市場は全体としては落ち込んだものの、馬力帯により差がみられ、販売は在庫削減の実施もあり減少した。建設機械は住宅市場、公共工事の安定により市場は堅調に推移したが、販売は前期の在庫充足需要に対し、当期は需要並みの水準となったため減少した。欧州では、トラクタは市場の低迷により販売が減少したが、建設機械は市場の回復により販売が増加した。
アジアは、タイでは作物価格の低迷及び洪水の影響により、稲作市場、畑作市場ともに縮小し、販売が減少した。インドは、新製品の導入に加え、税制優遇(GST引き下げ)により農業市場は好調に推移し、販売が増加した。
同部門のセグメント利益は、米国関税の影響に伴うコスト増加や減販損及び販売構成の悪化により、前期比21・6%減少して2536億円となったが、インセンティブの削減や価格改定、固定費の削減などにより順調にコストの吸収が進んでいる。
「農機・エンジン」は2兆33億700万円(同0・7%増)、うち国内は3173億700万円(同16・5%増)で初めて3000億円を突破した。海外は1兆6859億円(同1・8%減)となった。
また、2025年のハイライトとして、(1)資本効率重視へ大きく転換(2)米国関税に対し価格転嫁などで適切に対応(3)北米小売金融の見直しを通じたBS・CFの改善〈他社に先駆けて小売金融プログラムの見直しを実行。金融債権の増加の抑制によりFCF(フリーキャッシュフロー)は1640億円と大幅に増加〉(3)追加関税コストの吸収〈小売り関税コストの吸収(小売金融プログラムの見直し)に加え、価格改定、固定費削減により吸収する〉―をあげた。
そして、26年の重点ポイントとしては(1)販売量の拡大=北米・欧州・タイ・インドなど主要市場で市場環境の改善に加え新機種導入効果により売上げ増加(2)営業利益率の改善=引き続き固定費の増加抑制を図りつつ、インセンティブに過度に頼らない運営を継続、関税コスト・インフレ分は着実に価格転嫁(3)FCF1700億円の創出=新中期計画の方針に基づき資本効率を重視した運営を徹底。北米小売金融債権の削減、圧縮によりFCFを確保する、と指摘した。
次いで、鶴田本部長が国内の概況を説明。そのなかで、売上げは計画比・前年比とも「大変良い結果」とし、機種別の売上げではトラクタ、コンバイン、関連商品の乾燥機など米関連機器が伸長したほか、整備売上げも担い手を中心に受注が増え、スマート農機に関する補助事業、またRTK基地局の全国設置の伸展、KSASの推進などすべてが大きく伸長し、事業基盤の強化に結びついていると述べた。
質疑応答では、今期(2026年12月期)の設備投資計画は、「前期とほぼ同額の約1600億円」、研究開発投資額は「前期比微増の約2100億円」とした。また、1月に開催した「GROUNDBREAKERS AWARD」の反響、手応えについては若園課長が「初めて開催したが100件以上の応募があり、農業の未来に挑戦していく起業家精神にこれだけ多くの方が共感して挑戦して下さり、新しい一歩になったと手応えを感じている」とした。









