間伐材使用のハウス発売/兼松寒川

兼松寒川(株)(大岡正長社長・福岡県北九州市八幡東区前田企業団地5の1)は今年2月より、木材を活用した農業ハウス「GreenArk(グリーンアーク)」の発売を開始した。特徴は従来ハウスの骨組に間伐材を使用し、グループ企業の兼松サステック(株)が開発した「AZN乾式保存処理」加工を施すことで持続性のある防腐・防蟻性や耐久性を強化。これを従来の鋼材などと組み合わせることで、製造の際に発生する二酸化炭素を1棟当たり約13トン削減することに成功した。その他にも、木材の熱伝導率の低さを活用して冬場の暖房使用による重油量削減も期待できるとし、(株)アグリスの協力のもと、同社子会社の(株)いちごみらい舎が運営する「いちごみらい園」(埼玉県越谷市)に採用され、イチゴ栽培ハウスを建設、実証実験を開始した。従来型ハウスとの重油使用量比較や栽培環境の違いによる生育、収穫などへの影響を確認する。
今後の展開を兼松寒川の担当者に聞くと、害虫モニタリングシステムによる農薬散布の最適化や、育成状況を把握できるリモートセンシング、収穫や葉かきなど様々な作業を担う複合ロボットのハウス内巡回など、同社では「次世代農業ハウス」と呼ぶスマート農業の実装を計画している。環境変動や人手不足といった課題解決や、環境負荷の低い持続可能な農業を目指し、地元大学や行政などと連携して取り組むとした。
同社は兼松アドバンスド・マテリアルズ(株)(東京都中央区)の子会社で、昨年4月に鉄鋼、電機事業に次ぐ第3の事業として農業を掲げた。人手不足による農業のスマート化や遊休地の活用に商機を見出す。グリーンアークに関するスマート農業ハウス事業を「安全な食を守る方舟」と位置づけ、安心で質の高い食を安定的に届けることで、日本の食文化を守り安全な食を未来につなぐことを使命と考えている。埼玉県越谷市で実証実験を行うハウスでは、見学も受け入れている。









