各社の対応:米関連機器が好調/香川県特集

(株)中四国クボタ(江草徹社長)高松事務所四国推進一課(11名)の2025年度の実績は計画に対し堅調に推移した。四国系統推進部の出島徹部長によれば、7月に予定されていた価格改定を前に、前半は駆け込み需要が発生し、対応に追われたという。加えて米価の上昇が追い風となり、年間を通じて安定した販売実績を確保した。
一方で、価格競争の激化により他社との競合案件では苦戦も多く、提案活動や実演を積極的に展開したものの、見込み客づくりや成約に結びつける点では課題が残った一年だったと振り返る。25年度の主要機の動きは例年並みで、県や国の助成金を活用した案件では、40~60馬力帯のトラクタ、5・6条植えの田植機、4~6条刈のコンバインといった中核機種の需要が活発化した。更にフレールモアや自走式草刈機など草刈り関連機器も伸長し、幅広い分野で需要が見られた。
26年度は、担い手農家から一般農家まで多様なニーズに応えられる体制づくりを進め、実演活動を軸とした営業を強化する方針だ。併せてJA香川県との業務連携を深め、若手スタッフの育成支援やサービス面での協力体制を強化する。地域の営農規模に適した「推奨型式」を共同で設定し、価格を抑えた提案を行うことで見込み客の発掘につなげる考えだ。
その他にもGSトラクタ・田植機、後付け自動操舵システム、ラジコン草刈機、ドローン、営農支援システム「KSAS」などスマート農業関連の普及にも力を入れる。JA香川県が開催する展示会「わくわく農機フェア」では、スマート農機を中心とした展示や実演コーナーを設け、顧客の課題に応じた提案を展開する予定だ。
整備・修理サービスの動向は、重症の大型機は中四国クボタの整備センターで対応し、小型機に関してはJA香川県の農機センターで対応する効率重視の体制を徹底し、サービス収益の改善を図るとしている。
香川三菱農機販売(株)(高木章二社長、3拠点・30人)の25年度の実績は前年並みに落ち着いた。前半は売上げが伸び悩み苦戦したものの、10月に新たに三豊店がオープンし、こけら落としとして開催した展示会には多くの顧客が来場した。これを機に販売の勢いが戻り、後半は安定した推移を見せた。
高木社長は新店舗の建設にあたり「従来の農機具店のイメージを刷新し、清潔感と居心地の良さを重視した」と説明。店舗そのものをサービスの一部と捉え、商品の品揃えと質の高い接客で顧客の信頼獲得を図る方針だ。また、働きやすい職場環境づくりを進めることで若手社員の増加にもつなげる考えを示した。同社では数年前から若手の育成と組織の若返りを目標に新卒採用にも力を入れており、社長は「成果が出つつあるので、今後も継続して取り組む」と語った。更に、従来の「営業所」という呼称を廃し「店」に統一することで、「お客様の来店を促進し、社員にはより良い売り場づくりを意識してもらいたい」と述べた。 25年度の主要農機の販売動向は概ね前年並みだった。一方、米価上昇の影響で選別機、乾燥機、籾すり機、選別機、保冷庫といった米関連機器が伸長し、自走式草刈機も堅調に推移。新店舗の効果もあって販売台数は大幅に増えたという。
弊紙の取材当日に、某メーカーのスタッフが本店に訪れ、社員向けに自走式草刈機の研修準備を進めていた。研修では操作方法だけでなく修理のポイントも指導する予定で、同社長は「26年度はこうした商品研修を更に充実させる」と強調。今後は米関連や防除関連の機器についてもメーカーと協力した研修を継続する方針だ。同社は研修強化と並行して、業務効率化を含む体制の見直しにも着手する。営業面では、離農した元農家や一般企業など、新たな層へのアプローチを広げる考えを示した。また2025年の農業センサスで示された農業従事者の減少に触れ、「販売台数をより意識し、顧客数を拡大したい」と26年度の方針を述べた。その他、展示会は例年通り3、7、11月に本店で開催予定。整備・修理サービスでは、工賃の見直しを進め、適正料金への改訂を実施している。
(株)ISEKI Japan 中四国カンパニー(曽我部智社長)香川営業部(7拠点・61人)の25年度の実績は、前年比・計画比ともに上回り、堅調な1年となった。原井洋一香川営業部長によれば、米価上昇が全体の需要を刺激し、トラクタに加えて自走式草刈機、フレールモア、ハンマーナイフモアといった草刈り関連機が好調だったという。6月と11月には恒例の展示会を開催し、特に価格改定前の6月の展示会には多くの顧客が来場。駆け込み需要に対応したことで販売を押し上げた。25年度の主要機の動向としては、トラクタは25馬力帯が中心でありながら、35馬力「BFREX」も好調に推移。田植機は4条植えが伸び、コンバインは2~3条刈が主流ながら、4条刈も一定の動きを見せた。草刈り関連の需要が高まった1年であった。
26年度は、トラクタにモアやスタブルカルチなどの作業機を組み合わせ、草刈りや土づくりの実演を強化する方針だ。さらに、ドローンや「アイガモロボ2」の推進にも力を入れる。草刈機関連では、バッテリー式刈払機「EGO」のセールを打ち出し、一方でラジコン草刈機の導入提案も積極的に進める。また、6月には新商品の大型トラクタが発売予定で、11月に「レオマリゾート」(香川県丸亀市)駐車場で開催される合同展示会などで実演プロモーションを展開する計画だ。
整備・修理サービスでは、農機のオイルや爪交換といった基本整備をきっかけに顧客との接点を増やし、声かけを強化することで受注拡大を図る。販売と整備の両面から顧客基盤を広げ、26年度も安定した実績確保を目指す構えだ。
ヤンマーアグリジャパン(株)中四国支社(上原茂樹支社長)香川ブロックの25年度実績は、前年並みで推移した。鎌谷和仁エリアマネージャーによると、米価上昇が追い風となり、作業機や、また乾燥機、保冷庫といった米関連機器の需要が増加したことが大きかったという。更に広島県で支社合同の展示会を開催し、多くの顧客が来場したことも販売の底上げにつながった。整備受注も増加し、全体として堅調な一年となった。
25年度の主要機の動向をみると、トラクタは25馬力帯が中心で、15馬力の小型機にも一定の需要があった。田植機は4条植えが主流で、コンバインは3~4条刈が中心。自走式草刈機「YW490H」が大きく伸び、ラジコン草刈機への問い合わせも増加した。
26年度に向けては、整備の声かけと積極的な顧客訪問を軸に、農家の声を丁寧に拾い上げる姿勢を強める。ヒアリングを重視し、個々の営農形態に合わせた提案につなげる方針だ。直進アシストトラクタにディスクロータリー「YDP」シリーズや、代かきハローなどの作業機を組み合わせた実演を強化し、実際の作業性を示すことで導入意欲を高めたい考えも示した。
整備・修理サービスでは、顧客からの信頼確保を最優先に、技術スタッフの育成を継続する。スタッフはヤンマー整備士1級の取得を目標に、先輩社員が指導役として支えている。また、機械の稼働状況を遠隔で把握できる「スマートアシスト」を活用し、故障やトラブルを未然に防ぐ体制を強化。農家の作業を止めないサービス提供を目指し、サポート体制の充実を図るとしている。









