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令和8年2月2日発行 第3585号 掲載

JA全中、NHK:第55回日本農業賞を発表/野菜・畑作関連機器特集

 JA全中ならびに日本放送協会(NHK)は1月26日、第55回日本農業賞の受賞者、団体を発表した。
 日本農業賞は日本農業の確立を目指して意欲的に経営や技術の改善に取り組み、地域社会の発展にも貢献している農業者と営農集団、食や農の担い手として先進的な取り組みをしている個人・集団組織を表彰しているもの。
 今回は個別経営の部94件、集団組織の部92件、その中から大賞6件、特別賞2件、優秀賞6件を選出。また、特別部門食の未来賞11件の応募から大賞ならびに特別賞をそれぞれ1件ずつ選出した。表彰式は3月7日、都内のNHKホールにて大賞と特別賞10件を表彰する。優秀賞は各都道府県で表彰を行う。
 第55回の各受賞者は次の通り(氏名(敬称略)、都道府県、加入JA、主要作目)。
 【大賞】個別経営の部/▽農事組合法人濁川生産組合代表理事・田村雄太郎、新潟、JA新潟市、水稲・トマト・チンゲン菜▽(株)農園たや代表取締役・田谷徹、福井、JA福井県、ベビーリーフ▽合同会社さかもと代表社員・坂元修一郎、鹿児島、JAそお鹿児島、茶
 集団組織の部/▽飛騨蔬菜出荷組合、岐阜、JAひだ、ホウレンソウ・トマト・特産野菜▽倉吉西瓜生産部会、鳥取、JA鳥取中央、スイカ▽吉備路もも出荷組合、岡山、JA晴れの国岡山、桃
 【特別賞】個別経営の部/▽(有)岩崎ファーム代表取締役・岩崎泰樹、神奈川、JAよこすか葉山、春の七草・エダマメ・キャベツ・サツマイモ・トウモロコシ
 集団経営の部/▽中野市農協きのこ部会、長野、JA中野市、エノキタケ・ブナシメジ
 【優秀賞】個別経営の部/▽(株)国太郎代表取締役社長・宮田裕行、群馬、JA佐波伊勢崎、小松菜▽(有)河内農村振興公社代表取締役・谷口清次、同取締役・谷口喜三雄、奈良、JAならけん、茶▽前川耕市、長崎、JAながさき西海、イチゴ・アスパラガス・ブドウ・水稲
 集団経営の部/▽南アルプス市農業協同組合果実部会柿専門委員会、山梨、JA南アルプス市、カキ▽松尾坊ちゃん倶楽部、愛媛、JAおちいまばり、柑橘
 【特別部門食の未来賞】大賞/中森農産(株)代表取締役・中森剛志、埼玉、米▽特別賞/(株)加藤商事代表取締役・加藤貴也、山形、合鴨
 このうち、個別経営の部で大賞を受賞した農事組合法人濁川生産組合代表理事・田村雄太郎氏の主な受賞取り組みの概要をみる。
 同法人は1989年に水稲経営を全般に請け負う農事組合法人として設立された。設立当初は水稲と転作大豆で15ヘクタール程度の経営規模だったが、地域内の高齢農家や離農者の農地の受け皿として農地中間管理機構による受委託を中心に、水稲の受託面積を拡大し、2024年現在、水稲では84ヘクタールを作付けている。さらにトマト、葉菜類等の施設野菜やブロッコリー等の露地野菜にも取り組み、冬期間は自社生産のもち米を餅に加工して販売を行うことで、経営の多角化・複合化を実践している。
 同法人の経営理念は、地域農業の担い手たること、働き甲斐ある企業・従業員の幸せとしており、これを実践。離農水田の受託で地区内の耕作放棄を防止しており、地域に無くてはならない経営となっている。また、生産性の高い稲作と閑散期の園芸栽培、餅販売による経営複合化により経営が安定。加えて、IoT技術の営農等支援システムの採用により、収量コンバインと連携した自動可変施肥による圃場レベルの品質管理や、農作業の進捗管理、人員手配の統一的な調整を可能にし、高い労働生産性に結び付けた。
 一方、規模拡大に対応して、若い世代や女性労働を中心に積極的に雇用を増やして地域の中での雇用貢献につなげている。従業員の処遇では、給与や諸手当、福利厚生が充実。さらに、残業を抑制、有給休暇の完全取得の奨励・実現や女性従業員の休暇制度の充実に加え、フレックスタイム制度も導入。男女別休憩室など作業環境改善にも努めており、若い人材の新卒採用とその高い定着率を実現している。
 今後については、健全な経営財務により、順調に販売・売上高を成長させていることから、水稲の受託拡大による経営規模拡大を見据えている。経営・事業改革にも熱心で、新潟市のJ―クレジット(中干し延長)プロジェクトへの参加やJGAP認証の取得などに取り組む他、次世代の食農教育にも積極的で、地元小学校への出前授業や小中学校の農業体験学習の受け入れなどを行っている。
 同法人はこのように、様々な経営改革や働き方改革、地域貢献の取り組みをしており、各種表彰事業で表彰されるなど、モデル性が高く、波及性・普及性が高い農業経営を実現していると高く評価された。

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