草刈り、資源循環など環境への配慮基本に/グリーン・防災イベントから

「持続可能で魅力ある国土・都市・地域づくりに向けて」を掲げるグリーンインフラ産業展および「防災・減災によるレジリエンス社会の実現へ」とタイトルする防災産業展が1月28~30の3日間、東京ビッグサイトで同時開催され、業界関連企業もそれぞれの新技術・新製品を出展・アピールし、今後の普及拡大に資した。両展とも比較的自治体関係者の来場が多く、環境対応や非常時への備えに貢献する各種機器の機能説明に熱心に耳を傾けていた。ここでは出展者ごとの製品概要をみる。
静岡製機(株)(静岡県袋井市)は、被災地の避難施設などにおける環境改善機器として、夏場の気化式冷風機「RKFシリーズ」、冬場の灯油ヒーター「HOTGUN CJⅡ―T」、「サンストーブSSN5」、「ほかっとSEシリーズ」を展示。「HOTGUN」は、北海道の避難所環境検証に参加し、効果が実証された製品で、体育館やスポーツ施設といった避難場所の暖房に役立つ。ガスの熱をラジエーター式で効率よく伝え、クリーンな空気をそのままクリーンな熱風に変えて空間を温める。ダストをつなげることで離れた場所にも温風を送ることができる。また、「サンストーブ」は温めすぎないエコモードで灯油と電気の節約を図り、緊急時はクルマの電源ソケットからでも使用可能(自動車から電気をとる場合は正弦波インバータが必要)。
森林総合研究所は、山地のグリーンインフラ保全に寄与するスケルトン構造の緑化資材の開発、森林の生物多様性を図る国際的枠組みに準拠したネイチャーポジティブの実現を目指す研究、日本の森林の炭素蓄積量とCO2吸収量高精度グリッドで推定するシミュレーターの開発―などの取り組み項目とその内容をパネル展示で伝えた。
(株)日比谷アメニス(東京都港区)は、豪雨時にピークタイム(越水開始時間)を遅らせる「レインガーデン」の浸透・貯留性能の実証レポート(大雨といわれる30~50ミリ/時の条件下でも、レインガーデン内に1時間以上の雨水を貯留し流出を遅延させるピークカット効果を確認)、植栽基盤用土壌改良剤「みどり炭」(バイオ炭)の効用および間接加熱式炭化装置「未来ロケットカーボナイザー」(水、電気不要で炭材から発生する燃焼ガスを再利用し少ない燃焼材で製炭が可能)などの取り組み事例を紹介した。
やまびこジャパン(株)(東京都青梅市)は、先に岩手県滝沢市に1号機を納入した次世代電源供給システム「マルチハイブリッドシステム」をアピールした。同システムは、「停電でも発電機の給油なしで100時間以上、最大275人の避難所を支える電源」として、太陽光発電、マルチハイブリッドキューブ、システム専用発電機、蓄電池、パワーコンディショナーで構成しており、同社独自開発のエネルギーマネジメントシステム(K―EMS)の働きにより、通常時、停電時それぞれに複数の電源を組み合わせることで、安定的・継続的な電力供給を実現する。初日には(株)やまびこの久保浩社長がブースを訪れ、同システムの普及浸透に期待をかけるとともに、環境対応や安全・安心の社会づくりに注力する同社の基本姿勢を強調。また、他社の技術動向にも熱心な視線を向けていた。同社は、カーボンニュートラル社会の実現を目指して企業活動を展開しているMIRAI―LABO(株)(東京都八王子市)と技術提携しており、会場では向かい合わせに小間を構え、共通デザインのユニフォームを着用しPRに努めた。
ヤンマーホールディングス(株)は、大阪市の長居公園の管理に当たる関連企業・わくわくパーククリエイト(株)(大阪府大阪市東住吉区)の取り組みを通じて、バイオ式コンポスターを活かし、地域一体となって落葉、食品廃棄物などを堆肥化、それを公園づくりや地域活動に役立てる資源循環型の社会づくりを紹介した。ヤンマーバイオ式コンポスター「YC100」は、最大処理量100キロ/日の能力を持ち、24時間で減量率80%以上の処理力を発揮する微生物利用の製品。好気性発酵方式で処理時の悪臭が少なく、処理物は完熟させることで土壌活性剤や堆肥として活用できる。良質な堆肥を安定供給するとともに、将来は全国への販売展開も予定している。
(株)ユニック(東京都足立区)は、オール電動ラジコン草刈機「ユニモワーズ」、機体前後の監視カメラを備えた同「ユニモワーズS」、陸上ドローン「ユニEベース」を並べた。自治体関係者が多い同展を活用すべく、竹内幹夫社長自ら参観者に同機の能力、特徴などの説明を進め、ユニモワーズに関しては、長い草丈をものともせず傾斜地の草刈り作業を進める同機の映像を流してその威力を示した。竹内社長は、「草が少ない時期だが、西日本から実演依頼がある」とし、3月には造園関係団体の会議で実演と、関心度の広がりをうかがわせた。









