MENU
令和8年2月2日発行 第3585号 掲載

稲作の高温対策勉強会開催/関東農政局

 関東農政局は1月28日、稲作における高温対策WEB勉強会をオンラインで開催し、これには全国から約300名が参加した。昨年が全国的な猛暑となり、各地で農作物等の品質の問題が顕著化してきたことから、令和8年産に向け高温条件に対応した稲作の情報を提供し、各産地において対策につなげてもらう目的で実施した。
 会の冒頭、関東農政局の土居下充洋生産部長が挨拶し、昨年の夏も全国的に大変な猛暑となり、夏場の高温がこれまでと異なる次元になっており、農業生産に大変な影響を及ぼしていると指摘。令和7年産米の関東農政局管内の1等米比率は74・9%となり、従来の8割超に比べ低い状況になった。一方で、6年産米よりはカメムシ防除などの効果や一時的な暑さの収まりなどにより改善したと説明。今回はこうした7年産米の状況や対策を振り返りつつ、8年産米に向けての対策につなげてほしいなどと語った。
 続いて、講演が行われた。農研機構農業環境研究部門エグゼクティブリサーチャー・長谷川利拡氏は「近年の温暖化傾向、水稲品質に及ぼした影響と対策技術」を発表。長谷川氏によると、2025年の夏は観測史上最高気温を大幅に更新したが、8月上旬に一時的に高温が弱まったため、全国的な高温不稔や高温登熟指標、1等米比率は2024年並みとなった。地域的には猛暑地帯が関東・東海から西日本に分布し、関東では3年連続、東海以西では2年連続の猛暑となり、1等米比率が低下した。関東農政局管内における水稲作では、高温暴露は地域・年次で大きく異なったものの、2025年は7月中旬・8月中旬に出穂した品種・地域で高温指標であるMET26(出穂後20日間の日平均気温26度C以上の積算値)が大きい傾向がみられた。高温対策としては、高温耐性品種の導入や水・施肥の管理、作期分散などがあるが、MET26が2度Cを超える条件では高温耐性「やや強」レベルの品種においても1等米比率の低下を避けることが難しいと説明、同じような猛暑かつ高温耐性品種の環境でも実際の1等米比率には大きな幅があることから、管理などの影響が大きいとし、基本技術である管理の励行が重要になるなどと語った。

カテゴリー別最新ニュース