農業支援サービスの普及、拡大へ/農林水産省が意見交換会

農林水産省は農作業の代行等を行う「農業支援サービス」の育成・活動の促進に取り組む一環として、1月から2月にかけて全国5地区で農業支援サービスの普及、拡大を目的とした意見交換会を開催している。13日にはその初回として、新潟県新潟市の朱鷺メッセ新潟コンベンションセンター中会議室において、「北陸ブロック農業支援サービス意見交換会」を実施した(Web併催)。農業支援サービスが真に農業者のニーズをとらえたものとなるように、国やサービス事業者、農機メーカー、農業者などが参集し現状・課題を共有するとともに、その普及、拡大の方策を議論した。
北陸ブロックの意見交換会のテーマは「北陸地方における水稲収穫作業等代行サービスの現状と拡大の方策」。開会に当たり挨拶した農林水産省農産局技術普及課の藤田慧氏は、農業者の減少や高齢化が進む中、食料生産を維持していくために、農業支援サービス事業は非常に重要であり、食料・農業・農村基本計画でも位置づけられていると説明。国としても令和3年から支援を続け、予算も大幅に拡充していると述べ、業界団体として農林水産航空・農業支援サービス協会も設立されるなど事業環境が整いつつあるとした。こうした流れを踏まえて、農業現場でもサービス事業の利用が有効であることを認識してもらい、着実に浸透させていくことが必要だと述べ、農林水産省では同事業に参入する人向けのガイドラインやマニュアルなどの策定を進めている。今回はぜひ他の事業者の取り組みや国が進めている事業環境整備の状況などの情報を持ち帰って参考にしてほしいなどと語った。
続いて基調講演に移り、藤田氏による「農業支援サービス事業について」、(株)ベイファーム・平山太智氏による「水稲農業支援サービスの現状と課題」、ヤンマーアグリジャパン(株)関東甲信越支社アグリサポート部・本間和之氏による「水稲の農業支援サービスに活用可能な農業機械」―などの講演が行われた。
そのうち藤田氏は農業支援サービス事業について、提供するサービス内容に応じて(1)専門作業受注型(2)機械設備供給型(3)人材供給型(4)データ分析型の4類型に分かれ、また、事業主体に応じて(1)農業系(2)食料システム系(3)異業種参入・スタートアップ系の3系統に分類できると説明。活用効果としては、農作業委託により農業者が資機材購入や技術習得なしでも簡単にスマート技術を導入できることがあると示した。事業者の実態を農林業センサスでみると、2020年現在で農作業受託を行う農業経営体数は9万事業者にのぼり、うち水稲作の受託者が約9割を占め、法人経営が約1割、副業的に作業受託を行う者が約9割になるなどと説明した。
一方、本間氏は農業支援サービスに活用可能な農業機械として、(1)ニプロ・スリップローラーシーダーSRシリーズ(松山(株))(2)畔草刈機YW500RC(ヤンマー)(3)汎用コンバインYH1170(ヤンマー)を紹介。(1)については、労働力不足を背景として、直播の取り組みが全国的に広がっていることを踏まえ、密苗から直播への提案を推進しているという。ぬかるんだ圃場に強く、初心者でも安定した高能率播種ができるSRシリーズをアピールした。
今後の意見交換会は1月20日に岡山市、1月29日に熊本市、2月3日に山形市で開催予定(全てWeb併催)。









