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令和8年1月12日発行 第3582号 掲載

CLAAS社工場見学:効率的な組み立てライン/欧州視察から 独仏の農業事情(4)

 アグリテクニカの視察を終えた翌日、視察団一行はドイツ西部のノルトライン・ヴェストファーレン州ハルゼヴィンケルにあるCLAAS社のドイツ工場を見学した。まず最初にミュージアム内の一室にて、同社OBで現在は工場見学の案内役を務めるフランツ・ヨングニッツ氏が、同社の設立から現在までの歩みについて説明した。1913年にオーガスト・クラースによって設立された同族会社であるCLAASは、現在3代目となるカトリーナ・クラース氏を会長として、有限会社という形で経営している。敷地面積は55ヘクタール。敷地内には3つの工場を有し、そのうちの2つがハーベスタの工場となっている。続いてヨングニッツ氏の案内で、工場内を見学した。まず工場2階にある塗装工程から。作業工程をみると、吊り下げ式のコンベアで巨大な部品を運搬し、6つの洗浄層のいずれかで洗浄されたフレームなどの部品を次のラインへ流されており、リン酸による下処理の後、電着塗装し、その後175度Cで乾燥させてベースカラーを塗装する。次の粉体塗装では、ロボットアームで作業を行い、200度Cで乾燥させて完了する。塗装された部品はサブアッシ工程へ運搬され、組み立てられる。ここでは必要な分量の部品だけが作られ、材料の運搬は全て工場の吊り下げ式コンベアで行われる。組み立て工程では、チームでの作業が基本となる。組み立てラインでは、各モジュールごとに組み立てられているモジュール式が採用されている。ラインのセンターに基本ラインがあり、右側には第一モジュールライン、左側には第二モジュールラインがある。左右のラインで部品を組み立て、ラインに流れている1台ずつがオーダーメードとなり、2~5人で作業を行う。広大な工場内の移動は自転車が使われ、見学時にも移動する姿が見られた。また工場で働く人たちはヘルメットを着用しておらず、我々見学者にも支給されなかった。これは人の頭より上に部品は置かれないためと説明されたが、日本との安全基準の違いに驚かされた。また、工場内には職業研修生が金属の加工や溶接の技術を学ぶことができるエリアがあり、研修生は1カ月でハーベスタのミニチュアを作成する課題に取り組み、技術を習得する。その後は同社だけでなく、他社に勤めてもよいという。同社工場には世界中から見学者が訪れ、我々が訪れた日も12グループが見学していた。ミュージアムでは様々な機械が出迎え、同社のグッズが買えるショップやランチが楽しめるカフェ、また同社のOBが案内役を務めるなど、確立された見学プログラムにより、我々をもてなしてくれた。

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