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令和8年1月5日発行 第3581号 掲載

米価の動向を注視/本紙販売店アンケートから

 本紙では毎年、販売店の売上げ動向や経営重点対策などを調査するため、全国の農機販売店を対象に、往復ハガキとWebによるアンケート調査を行っている。昨年11月末に実施したアンケートでは、北海道から沖縄まで、全国の農機販売店200社に協力を依頼した。令和7年の農機市場は、米価上昇などの追い風を受け、担い手農家を中心に購買意欲が向上。農機の供給が需要に追いつかなくなるほどの好況を呈した。このような動きは、今回の回答結果にどう影響したのか。ここでは、本紙が実施した販売店アンケート調査から、令和7年の農機市場を概観し、令和8年の市場動向を展望する。
 令和8年の売上げ見通しについては、1~12月通年での売上げが前年よりも「増加」すると予測した販売店は13・6%(前年比18・4ポイント減)、「横ばい」は22・7%(同16・3ポイント減)と、いずれも大きく減っている。その一方、「減少」は50・0%(同24ポイント増)と半数にのぼった。売上げ予測の前年比で最も高い回答は110%、最も低い回答は72%。
 令和8年を見通す上でのポイント(複数回答)については、9割以上が「米価・農産物価格の動向」と回答した。今の米価がいつまで続くかを不安視し、米価下落も視野に入れて経営に臨んでいる状況がうかがえる。また、令和7年の農機市場は好況だったものの、「一時的なもので跳ね返りを懸念」「バブル感があり、中期ビジョンが描けない」といった声も寄せられ、手放しでは喜べない経営の難しさが垣間見られた。
 令和8年の売上げ見通しを春と秋に分けてみると、春需の売上げ予測は、前年より「増加」と答えた割合が27・3%(前年比1・7ポイント減)、「横ばい」が31・8%(同7・2ポイント減)、「減少」が40・9%(同8・9ポイント増)となり、「減少」を予測する販売店が最も多かった。
 春需の対応策(自由回答)としては、令和7年に品薄状態で苦しんだ経験からか、「商品手配の強化」をあげた販売店が最多。また、「稲作以外の機械への注力」「肥料散布やインプルメントの拡充」といった幅広い商品展開のほか、「専業農家への推進」「修理力による他社との差別化」などの回答も寄せられた。
 春需で期待する上位5機種は、トラクタ、ロータリ・ハローなどの作業機、乗用田植機、草刈機、乾燥機。また、水稲直播関連機も6位に入り、関心の高さをうかがわせる結果となった。
 一方、秋需の売上げ予測では、前年より「増加」と答えた販売店は18・2%と最も少なかったが、前年に比べると8・2ポイント増えた。「横ばい」は27・3%(同20・7ポイント減)、「減少」は54・5%(同12・5ポイント増)となった。
 米価上昇がいつまで続くかわからないことや、農家戸数の減少、資材費の高止まりや価格改定など、不透明な農業情勢を鑑み、春需よりさらに慎重な予測となっている。
 一方、令和7年1~12月の売上げ見込みをみると、前年(令和6年)に比べ「増加」した販売店が85・7%にのぼった。令和6年の同調査では、「増加」との回答が3割程度だったことから、米価上昇による影響が、令和7年になって販売店にもようやく巡ってきたことがうかがえる。「横ばい」の回答は0、「減少」は14・3%(対前年比26・7ポイント減)となり、売上げが落ち込んだ販売店が大幅に減る結果となった。回答の内訳をみると、対前年比110%と回答した販売店が最も多く全体の33・3%。次いで130%、95%との回答が1割程度と同率で、販売店により明暗が分かれた。
 これを7年度の決算ベース(見通し含む)でみると、前年に比べて売上高が「増加」した販売店が82・6%で、前年より45ポイント増と顕著な伸びをみせた。令和6年および5年の調査では約4割が「減少」と回答したが、今回は「減少」が17・4%と2割近く減っており、ここにも農機業界の好景気が見て取れる。
 令和7年に動きの良かった機種(複数回答)は、コンバインが最も多く、その後にトラクタと乾燥機が同率で続いた。前年、ダントツ1位だった草刈機は4位。米関連農機が好調の主因であることがわかる。具体的な割合をみると、販売店の47・8%がコンバインの動きが好調だったと回答。続くトラクタと乾燥機はそれぞれ43・5%だった。
 在庫量の変化を聞いた質問では、「横ばい」との回答が56・0%(前年比2ポイント減)、「減少」が40・0%(同8ポイント増)、「増加」が4%(同6ポイント減)となった。前年並みの在庫量をキープした販売店が半数以上を占めたが、ここ数年は在庫量を減らす販売店が増えている傾向だ。逆に、在庫量を増やした販売店はごくわずかという結果になった。
 現時点(令和7年11月末)における経営重点施策(複数回答)については、前年に続いて「利益確保」をあげた販売店が最も多く60・0%(前年比6ポイント減)。次いで「中古機販売」が32・0%(同2ポイント減)で2位。「主力機種販売」と「整備料金の徴収」が28・0%で同率3位となった。農機の需要増に伴い商品の確保が難しくなっている現状から、新型だけでなく中古機にも事業を拡大し、販売好機を逃さないようにしたいという販売店の戦略がうかがえる。

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