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令和8年1月5日発行 第3581号 掲載

大阪で「みらいのけしき展」開く/ヤンマーホールディングス

 ヤンマーホールディングス(株)(山岡健人社長)は昨年12月18~25日、大阪・うめきたエリアの複合施設「PLAT UMEKITA(プラットウメキタ)」と、YANMAR FLYING―Y BUILDING(ヤンマー本社ビル)の1階にてYANMAR DESIGN みらいのけしき展 ОSAKAを開催した。同展は、ヤンマーがこれまで取り組んできたデザインの歩みと、デザインで描く未来のけしきを紹介する目的で開催され、初日にはクリエイティブディレクターの佐藤可士和氏とヤンマーホールディングスマーケティング部デザイン部長の土屋陽太郎氏が企業とデザインの可能性について語った。
 同展の開催に先立ち、初日には報道関係者に向けた内覧会があり、ヤンマー本社ビルの入口前に展示されたカスタムトラクタ「YT357R」について、ヤンマーホールディングスマーケティング部デザイン部の並木育男副部長が報道陣に説明した。
 並木副部長は、「梅田のメーンストリートともいえるこの場所にカスタムトラクタを展示することで、農業に携わらない一般の方々の目に留まり、農業で使うトラクタはカッコいいというイメージをもっていただければ」と展示の意図を話した。
 カスタムトラクタは、農家のわくわく感を刺激するべく、所有者自身がパーツや装飾を自分好みのものに調節できる。これにより農作業の現場で創造性と個性をもたらし、新たなデザインの可能性を提案する。今回展示されたカスタムトラクタには以下の7点を取り付けた。
 (1)反射仕様グラフィックセット(2)ルーフキャリアセット(ルーフボックス、ライト装着例)(3)サイドラダー(左右2種)(4)シートカバー(クールメッシュシート仕様)(5)後方作業用メーター(6)小型ヘッドマウントディスプレイ(7)フットライト。
 並木副部長は、「ヤンマーは柔和強健(にゅうわごうけん)のデザイン思想があり、柔和は親しみやすさ、強健はトラクタのようにしっかりと機能し働く、といったことを表します。この思想を基に、デザイン性と機能性が両立したカスタムトラクタを提案しました」とし、「今後はお客様の声を聞きながら検証を進めていく。今回は参考出展という位置付けのため、現時点でカスタマイズのサービス提供時期は未定です」と話した。
 続いてPLAT UMEKITAの会場に移動した報道陣は、ヤンマーホールディングスマーケティング部デザイン部の土屋陽太郎部長からヤンマーのデザイン戦略について説明を受けた。
 会場入口にはヤンマー創業者の山岡孫吉氏が世界で初めて小型実用化に成功した小型横形水冷ディーゼルエンジン「HB形」が鎮座し、その横には最新の水素エンジン「4TN101 HYDRОGEN CОNCEPT」が展示され来場者の耳目を集めた。
 また、会場でひと際目立つコンセプトトラクタ「YPV―L」について土屋部長は、「2035年の農業を想定してデザインした。産業機械として稼働するために夢のようなデザインでなく、様々なアイデアを詰め込み、現実味を帯びたデザインにした。このデザインの過程で生まれたアイデアなどを現在生産しているトラクタにも詰め込んでいきたい」と力を込めた。
 午後には、デザインが描くみらいのけしきをテーマにしたトークセッションが開かれ、2012年からヤンマーのブランディングに尽力した佐藤可士和氏と土屋部長が登壇。一般の来場者が続々と参加し、会場は熱気に包まれた。
 司会者からの「ヤンマーのロゴであるFLYING―Yは佐藤さんにデザインしていただきました。佐藤さんがよく語られるアイコニック・ブランディングとは何か」という質問に対して佐藤氏は、「戦略的に象徴を考えないと相手に伝わりにくい。アイコニックは象徴という意味ですが、象徴には物語や意味が内包されていて初めて象徴となる」などと企業を象徴するロゴ作成の難しさを話した。

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