田植え不要の米作りコンソーシアム開催/農林水産省

農林水産省は昨年12月17日、都内霞が関の同省7階講堂において、「第2回田植え不要の米作りコンソーシアム」を開催し、オンライン含めて全国から1400名以上が参加した。今回は第1回の「節水型乾田直播」に続いて、「乾田直播・湛水直播」がテーマ。実践農業者や農業サービス事業体をはじめとした生産サイドから、技術開発を担う(株)クボタなど農機企業・研究機関、流通・小売り、行政まで幅広い登壇者が一堂に会し、導入事例や成果、課題について情報共有を行った。
開会挨拶した農林水産省農産局の山口靖局長は、「乾田直播は農業人口が減る中で、経営面積を拡大していく観点からも非常に重要な取り組み。一方で関係各位からは様々な心配や要望も出ているので、本日は各立場からの課題を提示して意見交換をしてほしい」などと期待を寄せた。
続いて同省農産局穀物課の尾室義典課長が「乾田直播・湛水直播の現状について」説明。労働力不足が顕在化する中で、田植えをせず軽労化できる栽培法として水稲直播の栽培面積が徐々に増加。移植栽培と組み合わせて春作業のピーク分散ができることから、規模拡大を図る担い手の取り組みが増加し、令和5年産は全国で約3・9万ヘクタールとなった(前年比5%増、全水稲作付面積の約2・9%)。直播技術には(1)湛水直播(2)乾田直播(3)節水型乾田直播の3種があり、(1)(2)は既に技術確立しているが、さらなる普及には導入ハードルの低減が必要などと示した。
その後、取り組み事例紹介とパネルディスカッション、関連政策紹介が行われた。取り組み事例紹介のうち、クボタ農機国内本部担い手戦略推進室技術顧問・木田浩司氏は、クボタによる水稲直播で経営発展を目指す担い手支援の取り組みを発表。同社では移植と直播を組み合わせて、春作業の前倒しなど顧客の課題解決を推進。直播機械体系の提案はもちろん、栽培技術ガイドの発行やセミナーの開催など、ハード・ソフトの両面で直播導入をサポートしており、山形や滋賀などで実証を行いデータ収集を進めている。機械装備の面では湛水直播はコーティング機器など比較的少ない投資で始められるのに対し、乾田直播では大型作業機が増え、重量や作業負荷が増すため大型トラクタが必要と指摘。クボタでは直播の播種体系として、湛水直播向けに湛水直播機や農業用ドローン、代かき同時播種機など、乾田直播向けにドリル型播種機や耕うん同時播種機、不耕起V溝直播機など取り揃えており、この1月には3方式の播種に対応する新たな湛水直播機「NDS―600F/800F」を発売予定などと語った。









