市場の概況:農業産出額全国3位/茨城県特集

2023年の茨城県の農業産出額は4536億円。2017年から7年連続で全国第3位。首都圏への重要な食料供給基地であり、東京都中央卸売市場における茨城県産青果物の取扱金額のシェアは21年連続で日本一。2024年はレンコン、ハクサイ、ピーマン、メロンなど13種類の収穫量が全国1位だった。
茨城県農業総合センターはスマート農業技術の普及を進めている。2024年時点で県内で導入が多いのがドローン(200台以上)、自動操舵(150台以上)、営農管理システム(約150件)。導入後すぐに生産性向上を実感できるとして人気が高い。
一方、収量コンバインや自動給水栓、ロボット農機などはデータ解析やインフラ整備、事前の設定などが必要なため、上位3機種に比べてあまり普及していない。また、ドローン委託作業サービスが登場している。必ずしも農業者自身が機械を導入する必要はなく、委託サービスを利用することで、導入へのコスト削減や実務経験者による作業での確かな効果を期待する人が増えている。
企画情報部専門技術指導員の坪井真樹氏は「農家への伴走支援に力を入れている。様々な導入事例を分析することで、最適な提案をしていきたい」と話す。
農作業安全の取り組みも欠かせない。2023年に全国で発生した農作業事故死亡者数は236人。茨城県内では7人。トラクタによる農作業事故の割合が多く、転倒や転落によってケガをするケースがみられる。県は啓発ポスターやチラシの作成・配布で周知を図っており、県公式Xやラジオでも呼びかけている。
茨城県農林水産部産地振興課の津久井紀子・技佐兼課長補佐は「シートベルトやヘルメットの着用など基本的なことを守っていれば防げる事故は多い。スマート農機に起因する事故事例も出てきた。各事例を分析し、引き続き啓発を強化していきたい」と話した。









