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令和7年12月15日発行 第3580号 掲載

GM回顧2025年/躍進2025林業機械(最終回)

 着実に生産量を伸ばしている日本の林業。令和6年の木材自給率は、42・5%と前年の42・9%から0・4ポイントダウンしているが、国内の需給量は増加しており、国内林業の動向を読み取る一つのバロメーターともいわれる用材の自給率は50%台を維持している。その生産にいまや欠かせぬのが各種の林業機械だ。素材生産をはじめ、この先の課題となってくる再造林向けにも現場を牽引し、活力をもたらす各種機械が揃ってきている。林業機械化の面から「今年を振り返って」みよう。
 今年の林業機械に関連した話題といえば、2月5、6の両日に開催された令和6年度の林業機械イノベーション現場実装シンポジウムからスタートした。「新技術が拓く林業の未来」をテーマに掲げ、最新の技術開発の動向や各地における取り組みが紹介された。
 林野庁では「林業の安全性や生産性を向上し、より魅力ある産業として発展させていく」とその狙いを語っており、林業機械に焦点を絞った初日は、午前中の「木質系新素材の開発・実証」の第1部に続き、午後の林業機械の開発・実証で林野庁の補助事業で遠隔操作技術や自動化に取り組んでいる松本システムエンジニアリング、イワフジ工業、諸岡、NTTドコモの開発担当者が現状を報告した。
 第3部の新しい林業経営の事例に続き、「技術は林業の未来を変えるのか」と題し行われたパネルディスカッションでは、これからの林業機械化のあり方を探っており、方向性の共有が図られた。
 林業の未来を変える技術と位置付けられている林業機械は、着実に普及浸透してきている。林野庁技術開発推進室が3月末にまとめた「高性能林業機械の保有状況(令和5年度)」によると、令和6年3月31日現在の高性能林業機械9カテゴリーの合計保有台数は1万5066台、対前年度119・6%と二桁増で続伸、定着・浸透を示す結果となった。
 その中で今年の特筆すべき出来事ともいえる対応が年度末から新年度早々図られた。1つは、昨年来進められてきた省力・低コスト造林技術指針を3月31日、「造林に係る省力化・低コスト化技術指針」としてまとめたことだ。各都道府県に対し林野庁長官名で通知した。林野庁が造林関係で技術指針を示したのは今回が初めてのこと。それだけ担い、狙っている役割の大きさを示すものといえよう。
 また、4月2日には、「林業機械の遠隔操作に関する安全性確保ガイドライン~Ver.1・0~」が示されている。林業機械の遠隔操作技術や自動運転技術の開発が進展している中、こうした新しい技術はこれまで林業現場には導入されていなかった。このことから、遠隔操作林業機械を使用することで生じる新たなリスクを回避・軽減することを目的に設定されたものだ。
 造林の促進、そして遠隔操作機械の登場。いずれもこの先の林業事情を考えれば否が応でも対応を迫られるテーマとなる。それを睨んで技術指針やガイドラインが定められた。機械化の今後の流れ、方向性を示すものといえよう。
 こうした新技術が一堂に会する「みやぎ2025森林・林業・環境機械展示実演会」が10月に宮城県石巻市で開かれた。前夜の大雨の影響で2日目を中止にせざるを得なかった林機展だが、それでも多くの林業関係者が全国各地から参集。最新の各種林業機械、資材などを確認した。参観者の反応も上々でほとんどが所期の狙いを達成して、高く評価している。旺盛な機械化意欲が表れている。
 改めて、現在の林業活性化の一翼を担い、これからの林業を牽引する役割を担うのは何なのかが把握できる場となったようだ。

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