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令和7年11月24日発行 第3577号 掲載

有機ペレット散布機を発表/ササキコーポレーション

 (株)ササキコーポレーション(佐々木一仁社長・青森県十和田市里ノ沢1の259)は18日、同社関東営業所で会見し、トラクタ作業機の新規機種「有機ペレット散布機OPSシリーズ」の発売を発表した。来年1月から出荷を開始する。同機は、有機農業面積の拡大を掲げるみどりの食料システム戦略に即し、また、安価なペレット鶏糞堆肥が全国的に活用されている現状を受け、ペレット肥料を高精度に散布する機能を盛り込んだ製品。同社は、今後の新規需要の獲得に意欲をみせている。
 会見では、営業本部の佐々木悠介課長の司会進行により、新製品開発の背景や経緯について甲地重春取締役技術開発部長、販売対策について戸田勉取締役営業本部長、実機については横濱雅透第二開発チーム課長がそれぞれ説明に当たった。
 有機ペレット散布機OPSシリーズは、適応トラクタ20~40PSのOPS187D(作業幅1・8メートル)、同25~55PSの同217D(同2・1メートル)、同30~70PSの同247D(同2・4メートル)各5型式、計15型式で構成。粒の直径や長さにバラつきのあるペレットでも均一な量を安定的に繰り出すことができるように、野球のホームベース状の新形状シャッターを採用、含水率20%以下の有機ペレットおよび粉状肥料を対象に、少量から大量まで的確な散布を実現した。
 操作はトラクタキャビン内から「e―wave電動無線リモコン」で行う。キャビン内に電源取り出しを装備しているトラクタであれば、トラクタのキーのON・OFFに連動して施肥機(本体側)の電源も連動することができる。同リモコンには、シンプル操作で簡単な「20段階開度モード」(20段階から開度を選び、開度に合わせた速度で散布)と、散布開度の計算が不要な「車速優先モード」(速度、肥料種類、10アール当たり散布量、散布幅の作業条件を入力すれば自動で開度を設定。決めた車速で散布するだけ)がある。
 さらに、車速連動トラクタを使用している場合は、オプションのキットを取り付ければ、車速連動有機ペレット散布機として使うことができ、車速に連動して356段階のシャッター調整でリアル制御、より無駄なく施肥することでコスト低減につながる。1キロ/時未満の微速時、停車時、バック時、PTO停止時はシャッターが閉じ散布を停止する。
 オプションキットは、▽車速連動キット・DSR―ML(適応トラクタメーカー=クボタ)▽同・DSCR―ML(同ヰセキ)▽AGポートキット・AG1―ML―1(同クボタ、ヰセキ、三菱)▽同・AG2―ML―1(同ヤンマー)の4種類がある。
 説明に当たった甲地部長は、福島原発事故の後に除染した農地の肥沃度改善の事例をあげ、それには堆肥の施用が不可欠で、近年普及が進んでいる有機ペレットは高機能堆肥として注目されているが、形状にバラつきが発生するため、従来の散布機では正確な散布ができない課題があったと指摘。それを解決する新機種がOPSシリーズであると強調した。
 また、戸田本部長は、有機ペレットの中でも安価な鶏糞堆肥の普及が拡大している状況を説明し、コスト低減の上からもその動きはさらに広がると予測。有機ペレットに特化したOPSシリーズは、そうした動きを受けて新規需要が獲得できる機械と位置づけ、とくに小型トラクタを所有する中山間地などでも土壌の肥沃度改善に資する製品になるなどとして、今後の拡販に期待を寄せた。
 その他の同シリーズの特徴は次の通り。
 (1)レバーでシャッターを切り替えることで全面・片側(左・右)散布が可能(2)タンク上部の肥料載せ台に肥料を並べ置きし、連続投入が楽にできる(3)肥料が直接触れるホッパー、シャッター、撹拌のアジテータはサビに強いステンレスを採用(4)タンクの底は工具なしで簡単に全開でき、残った肥料は素早く排出、肥料の無駄がない。また、取り外し分解が簡単で水洗いなどの清掃が簡単。
 なお、同機は粒、粉状の肥料にも対応する。

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