令和7年度の助成事業、新規採択含め4課題/日本森林林業振興会

一般財団法人日本森林林業振興会(沼田正俊会長)は10月30日、森林・林業の振興及び山村地域の活性化に寄与する優れた調査研究活動、技術開発、モデル的な取り組みに対し一部経費を助成するために行っている「森林林業振興助成事業」の令和6年度事業の成果概要を公表するとともに、7年度事業の選考結果を発表した。それによると、令和7年度助成事業では、新規課題として全国森林レクリエーション協会が実施する「地域のエンパワーメントの実践による森林空間の活用推進のための実証的事業」を採択した他、令和6年度に助成した5課題のうち3つを継続実施する。
令和7年度(令和7年7月~令和8年6月)の森林林業振興助成事業は、公募を実施したところ新規5件、継続2件の計7件の応募が寄せられた。選考委員会で厳正に審査を行い、新規採択1件、継続実施3件の4課題を助成対象として決定した。実施事業の事業実施主体と課題名は次の通りだ。
【新規採択】
「地域のエンパワーメントの実践による森林空間の活用推進のための実証的事業」(全国森林レクリエーション協会)
同事業では、近年、地域ならではの自然、風土、文化、歴史等とその基盤となる森林の価値を見直すことが求められる中、森林空間の活用による地域イベントの開催、地域資源のブラント化等の取り組みや住民ファシリテーター育成等を通じて、地域固有の分野や自然資源などを再発見していく。そうした経済・健康・文化などの側面を含めた森林の新たな価値の創出により、山村の持続可能な発展を目指す。
【継続実施】
「ドローンレーザ測量による効率的な収穫調査の高度化」(国立研究開発法人森林研究・整備機構)
ドローンレーザ測量及び地上レーザスキャナー計測等で得られた計測データの解析から調査対象木の直径や樹高などの計測に加えて、樹幹形状から丸太伐採まで推定する新たな収穫調査手法の開発などを行う。現場で求められるより効率的かつ精度の高い素材生産に寄与する。
「特定苗木の大苗による造林・保育の低コスト化・省力化等」(日本造林協会、全国素材生産業協同組合連合会)
スギについて成長の早い特定苗木(特定母樹から生産される成長に優れた苗木)による大型育苗期間の短縮、植付、下刈り及びシカ等の獣害対策等の省力化や、ドローン運搬等を活用した作業の効率化に関する検証を行う。併せてコウヨウザンの萌芽による更新方法の検証を行い、造林・保育分野におけるコスト低減及び省力化を実現する。
「寒冷地域における新たな林業の展開に向けた早生広葉樹の苗木生産システム確立のための実証事業」(地域森林整備集団、全国天然木化粧合単板工業協同組合連合会)
寒冷地域における早生広葉樹種としてチャンチンが期待できることから、当該樹種による苗木生産技術の確立等に取り組み、早生広葉樹造林の拡大による広葉樹材の安定的供給量に寄与する。









