グリーンが講演:科学的農業の実践サポート/埼玉県がスマート農業技術実演・展示会

既報の通り、埼玉県は5日、川越市グリーンツーリズム拠点施設において、スマート農業技術実演・展示会を開催した。会場では、「環境制御機器の使用事例」((株)サカタのタネ)、「初年度から儲かる農業を実現したスマート農業」(グリーン(株))、「土壌モニタリングの取り組み及び事例報告」((株)横山商会)の3講演が行われた。この中から、グリーンの講演内容を紹介する。
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農業AIブレーン「e―kakashi(イーカカシ)」、およびセンシングデータと生育履歴を組み合わせた高度な分析サービスを提供する同社。e―kakashiの開発・運営に携わった社員が、ソフトバンク(株)から同事業を譲受し独立、昨年4月に創業した。
登壇した代表取締役CEOの戸上崇氏は、同社が解決する核心課題として、▽生育環境の改善を通じた生産性向上▽栽培環境・作業・植物生育状態の統合的な分析▽具体的アクションにつながる実践方法の提供―をあげ、科学的農業を実践するためのソリューションの提供を主眼に事業展開していると説明。さらに、せっかく環境データや栽培データを収集しても、うまく活用できていないケースが多いとし、「集めたデータを植物科学的観点で処理分析し、その結果を農家にフィードバックすることが重要。そのうえで、どのようなアクションを起こしたら改善につながるのか、提案力が問われる」と述べた。そして、農家の意思決定を支援するためには、科学的根拠と栽培ノウハウの融合・統合が必要であると指摘した。
続いて、同社が手掛けた案件として、次のような事例を紹介。
(1)福岡市でのスマート農業普及に貢献(イチゴ)=データ収集ができる環境整備と、指導員へのデータ活用支援を実施。これにより、生産量が、ベテラン農家で25%向上、新人農家で40%向上した。
(2)施設栽培のフルーツパプリカ農家=e―kakashiを導入し、圃場の環境データを収集・分析。温度管理や灌水などのアクションを最適化するとともに、アラート機能を活用して害虫リスクや気象条件の変化にも迅速に対応したことで、反収が25%向上。さらに、品質面でも改善がみられ、出荷規格に合致する割合が増加。経験や勘に依存しない、科学的農業の有効性を確認できた。
(3)露地栽培のジャガイモ農家=e―kakashiによる土壌体積含水率等の精緻な数値データの取得・分析と、生産者へのアラート機能の活用で、最適灌水を実現。これにより、高品質なジャガイモを安定的に収穫することができ、最大6割の増収を達成した。
さらに、e―kakashiは、他社の環境制御機器で取得したデータの読み込みや、様々な作物への転用など、柔軟な使い方が可能であることを示し、同機の利便性をアピールした。









