「農業の未来を創造する議員連盟」が発足

超党派による「農業の未来を創造する議員連盟」の設立総会が11日、都内の参議院議員会館で行われた。米価の高騰など米の安定生産への課題が浮上する中、水稲直播(湛水・乾田)、再生二期作など新たな栽培方法の導入を促進するため、初期投資、技術習得、現場指導への支援体制の構築などに向けた政策立案を行っていく。
総会では、稲の直播栽培の現状と課題について(農林水産省)、気候変動等に対応した農作物の品種改良の現状及び今後の展開について(農研機構)のヒアリングを行い、認識を共有した。
設立趣意書によると、我が国の農産物を安定的かつ持続的に生産可能とするためには、省力化に向けた農地の集積・集約化や大区画化に並行して、スマート農業をはじめとする省力化栽培等の新たな技術の開発・普及が不可欠だとし、「食料・農業・農村基本計画」で示されたドローン直播等のより省力的な栽培方式や再生二期作等の実証・導入を進める必要があるとしている。
「農業の未来を創造する議員連盟」の設立趣意書は次の通り。
農業は、国の基といわれ、命の源である食料の供給を通じて我が国の安全保障の根幹を支えているにもかかわらず、農業従事者の減少や高齢化の進展に歯止めがかからず、将来的な農産物供給の不足も危惧される状況にあります。
最近、米価はじめ農産物価格の上昇が多く報じられていますが、生産資材の高騰等により農家の所得が十分に確保されておらず、これまで農産物価格の低迷等が続いた中で、生産基盤の弱体化が進んできました。
こうした中、我が国の農産物を安定的かつ持続的に生産可能とするためには、再生産可能な所得を確保するために、技術的側面から徹底した低コスト化を図っていくことが必要です。具体的には、省力化に向けた農地の集積・集約化や大区画化に並行して、スマート農業をはじめとする省力化栽培等の新たな技術の開発・普及が不可欠です。
2025年4月に閣議決定された「食料・農業・農村基本計画」おいて、「ドローン直播等のより省力的な栽培方式や再生二期作等の実証・導入」を進めるとしていますが、稲作における直播栽培(乾田及び湛水)の割合は全稲作作付面積の2・9%に過ぎず、その普及・導入は未だ道半ばです。また、再生二期作も以前から農研機構等で研究が行われていたものの注目度が低く、具体的な取り組みはこれからという段階です。さらに、最近の生産現場においては、バイオスティミュラントやスマート農業支援システムを活用してコスト削減等を図る先進的な取り組みに対する関心も高まってきています。
こうした新たな栽培方法の導入には、初期投資や技術習得、現場指導への支援体制の構築も重要な課題であり、それぞれの栽培方式等のコスト面や技術面、課題と成果等につき、政府での検討状況や現場での知見を共有しつつ、立法府においても議論を深める必要があると考えます。
特に、米については、昨夏から続く米の流通をめぐる混乱を背景に、米に対する国民の関心が高まっている中、食料安全保障の重要な柱として、米の安定的な生産・供給体制の確立への期待が高まっています。
こうした中、農業の未来を見据え、農業関係者、研究機関、企業等の多様な関係者と連携し、具体的な行動計画等の策定と実動を通じて実効性のある政策実現を目指して、この度、「農業の未来を創造する議員連盟」を発足いたします。
議員の皆様には、この重要な取り組みにご賛同いただき、積極的なご参加をお願い申し上げます。我が国の基である農業を持続可能なものとするため、共に力を合わせてまいりましょう。
〈呼びかけ人〉
宮下一郎、簗和生、近藤和也、山岡達丸、空本誠喜、村岡敏英、角田秀穂、福島伸享、上月良祐、進藤金日子、谷合正明、舟山康江、紙智子(敬称略)









