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令和7年11月3日発行 第3574号 掲載

みどり戦略交付金2024年度取組事例:循環型農業を推進/土づくり・堆肥関連機器特集

 農林水産省は、みどりの食料システム戦略推進交付金により、環境負荷低減と持続的発展に向けた地域ぐるみのモデル的先進地区の創出を支援している。同交付金(令和3年度補正予算~6年度当初予算)を活用した、令和6年12月現在の取り組み件数は約500件。全国各地でグリーンな栽培体系への転換や有機農業産地づくりが進んでいる。この中から、持続可能なエネルギー導入・環境負荷低減活動のための基盤強化対策として、バイオマス事業に取り組む2つの事例を紹介する。
 北海道中札内村の(有)中島生産組合は平成13年、離農した法人牧場を引き継ぐ形で、地元酪農家3名の出資により設立。令和元年に搾乳ロボット(40ポイントのロータリー式ミルキングパーラー)を整備し、規模拡大を進めている。これまで、家畜ふん尿はほぼ全量を自己管理農地に還元してきたが、牧場の規模拡大に当たり家畜ふん尿の発生量が増加することから、臭気や水質汚濁など、周辺環境への影響が危惧されていた。
 そこで、令和5年3月に村内初となるバイオガスプラントを建設。家畜排せつ物由来のバイオガス発電を行い、二酸化炭素排出量を削減。得られた電力は、自家設備での利用のほか、売電も行い所得向上につながった。
 また、メタン発酵後の残渣は固液分離し、固形分は堆肥や再生敷料、液体分はバイオ液肥として自家利用を行う。さらに、堆肥は地域の耕種農家に販売し、生産コストの削減に寄与している。バイオ液肥散布車2台を導入し適期散布と散布作業の省力化を図ることで、バイオ液肥利用の普及に取り組んでおり、令和8年度までに、バイオ液肥の年間利用量1万1889トン、堆肥同4032トン、再生敷料同1172トンを目指すこととしている。
 神奈川県横浜市の(株)Jバイオフードリサイクルは、食品廃棄物をメタン発酵によってバイオガスとして活用する事業を行っているが、メタン発酵残渣の処理に多くのエネルギーが必要なことから、環境負荷低減が課題となっていた。そこで、メタン発酵残渣をバイオ液肥等に活用する取り組みを実施。環境負荷低減とともに、農家の化学肥料や栽培コストの削減に寄与している。
 今後は、肥料を利用する農業法人の増加、経済的な供給システムの構築、固形肥料散布作業の省力化を確立するとともに、大学との共同研究により学術的な観点でバイオ液肥等の肥効を確認することで、さらなる肥料利用の拡大を図る考え。食品廃棄物由来の電力と肥料を、食品工場や飲食店、小売業者などの排出事業者に還元する取り組みを推進してサーキュラーエコノミーを実現し、バイオ液肥・バイオ固形肥料の年間利用量1800トンを目指す。

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