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令和7年11月3日発行 第3574号 掲載

ゴルフ場ルポ②浜野ゴルフクラブ:こだわりの芝管理/芝管理・緑化資機材特集

 (株)浜野ゴルフクラブ(千葉県市原市永吉937)は1984年にオープンし、不世出の名匠といわれる井上誠一氏が設計した。ゴルフの醍醐味を実感させてくれる妥協を許さないホールでは、これまで数々のトーナメントが開催されてきた。アンジュレーションが緩やかにうねる広いフェアウエイ、池を巧みに配し、挑戦意欲をかきたてるコースなど、個性豊かで戦略性を求められる設計となっている。また、四季折々の景観が楽しめる植栽もプレーに彩りを加え、心地よく楽しめるコースである。自然の美しさに囲まれ、個性豊かなコースの管理について、小山芳宏グリーンキーパー(GK)に話を伺った。
 浜野ゴルフクラブの開場は1984(昭和59)年。総面積が100万平方メートルと広く、高低差が約30メートルあり、丘陵にあるゆったりとしたゴルフ場。コースはフェアウエイが非常に広く、OBが出にくい。しかし、ドッグレッグが絡むホールでは随所にショットの正確さが求められ、アプローチの技術が試されるグリーン回りなど、ゴルフの醍醐味を実感させてくれ、ゴルファーに挑戦的で楽しいラウンドを提供する。 不世出の名匠・井上誠一氏が設計した妥協を許さないコースは、数々のトーナメントで使用されている。開場2年後の1986年に第4回富士通レディーストーナメントを開催。以後、同トーナメントは第15回(1997年)まで連続して開催され、数々の名勝負が繰り広げられた。今年の5月にもレディーストーナメントが開催された。
 各コースは2グリーンで、グリーンの総面積は2万2000平方メートル。フェアウエイは、15万平方メートル、ラフが35万平方メートルで、その他林帯を合わせて管理面積は85万平方メートルにのぼる。同クラブの広大なコースを、小山GKをはじめ16名のスタッフで管理している。
 1日の作業スケジュールは、プレーヤーのスタート時間に合わせて行われる。フェアウエイは、朝にまだプレーヤーが回ってこない5~14番の刈り取り作業を行う。午後からは1番ホールから刈り取り作業を行い、2日で18ホールを終えるようにしている。グリーンは朝に刈り込みし、午後に肥料を撒く。
 小山GKは30歳でゴルフ場管理会社に入社し、以来34年間、コース管理に携わってきた。最初は長崎のゴルフ場を担当し、のちに宮崎・鹿児島・熊本・大分の8つのゴルフ場の統括キーパーとして管理を担当した。その後、茨城県のゴルフ場を担当していたところ同クラブから声がかかり、GKを引き受けてこの秋で2年になる。
 これまでの経験と知識を活かしてコース管理を行う小山GKに、コース管理の3つのこだわりポイントを伺った。
 1つ目は、グリーンの水分管理。小山GKが就任後に始めた。各グリーンを4分割し、エリアごと10カ所程度の水分量を、水分計で測る。1つのグリーンでもエリアによって水分量は違うため、グリーンに一括して水を撒くのではなく、水分量が少ないところにピンポイントで給水する。その結果、グリーンの状態が劇的に良くなった。
「水分が多いと病気や虫、藻が出たりする。芝を健康に保てるようになれば、病気の防止にもつながり、農薬の使用量も減らすことができる」と、管理コストの面でも良い影響をもたらしている。
 2つ目は、フェアウエイを刈る際、刈りかすをバケットに溜めて、全て回収することだ。「刈りかすには雑草の種が混じっているため、そのままにしておくと雑草が発生してしまう。また、雨が降った後など、虫や病気の発生源にもなる」と小山GK。他のゴルフ場ではなかなかやらないことだが、同クラブでは昔から、当たり前のように行ってきた。「私も以前のクラブでやりたかったが、手間がかかるため、実現できなかった。しかし、このクラブでは昔から行われており、雑草や病害虫被害の減少などの効果が実証された」という。手間はかかるが、質の高いコース管理には欠かせない作業だ。
 3つ目はバンカーの砂を白に変更したこと。これまで土色だった砂を白色に変えた。「グリーンの緑に白は映える。テレビ映りも良く、見た人はプレーしたくなる」と、2年計画で実施した。
 小山GKのこだわりと同クラブの芝管理に貢献しているのは、ゴルフ場用品(株)(大阪府茨木市)が輸入・販売するTORO社の製品だ。同クラブとTORO製品との関係は長く、小山GKも長年使用してきたという。
 取材当日には、フェアウエイモア「リールマスター5010―H」が納品された。
 同機は、ハイブリッド駆動システムを備えた、業界初にして唯一のリールモア。電動リールでクリップを正確にコントロールすることができ、5台のカッティングユニット全てにまったく同一のパワーを供給できる。厳しい刈り込み条件でも、目に訴える美しい刈り上がりを実現する。
 同機をはじめ、クラブのほとんどの機械がTORO製品だ。小山GKは「TORO製品は、品質、性能ともに良い」と絶賛する。
 ゴルフ場用品(株)の同クラブ担当者は、東関東営業所の木内浩司主任。小山GKとは2年の付き合いだが「何事もすぐに対応してくれて助かる。サポート、メンテナンスとも申し分ない」と、信頼を得ている。
 小山GKに今後の目標を聞くと、「次世代のGKを育てたい」と語った。自ら積極的に動く小山GKの背中を見て、最近は自主性をもって仕事に取り組む社員も増えているといい、成長への期待が高まる。
 こだわりの管理で名門コースの伝統を守り続け、次世代につなぐ小山GKを、今後もTORO製品がサポートしていく。

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