「新しい林業」の実証事例などを発信/林野庁

林野庁経営課林業経営・労働対策室(谷本哲朗室長)はこのほど、「新しい林業」経営モデル実証事業で進めた12カ所の取り組み内容をまとめ、同庁ホームページに取り上げている「『新しい林業』について」にアップした。令和4年度から令和6年度にかけて「新しい林業」の実現に向けて実施した、経営体等による12の実証内容とともに成果と課題を紹介。伐採から再造林・保育の各段階における機械化やエリートツリーの活用など、生産コストの削減や労力の軽減方法等をまとめている。また、併せて経営モデル実証事業での試算結果や成果から得られた知見から新技術の導入メリットや主な課題などを示している。
林野庁が進めた「新しい林業」は、従来の施業方法などを見直し、新しい技術を取り入れて、伐採から再造林・保育に至る収支のプラス転換を図ろうとする取り組み。「新しい林業」経営モデル実証事業は、一般社団法人林業機械化協会が事業実施主体となって実証作業を進めた。
令和4年度から3カ年事業として行われた経営モデルの実証では、北海道(林業経営体・(有)大坂林業、(株)渡邊組、(有)サンエイ緑化)、岩手県(同・(株)柴田産業)、宮城県(同・守屋木材(株)、(株)仙台木材市場、(株)佐藤製材所、(有)寺島木材)、福島県(同・(株)サンライフ)、長野県(同・北信州森林組合)、岐阜県(同・白鳥林工協同組合、中江産業(株))、奈良県(同・バイオマスパワーテクノロジーズ(株)、(株)玉木材、(株)古家園)、和歌山県(同・前田商行(株))、山口県(一般社団法人リフォレながと)、宮崎県(同・特定非営利活動法人ひむか維新の森)、宮崎県(都城森林組合、耳川広域森林組合)、鹿児島県((株)岡本林業、上野物産(株)、駿河木材(有)、山生産業(株)、大隅森林組合、山佐木材(株))の計12の取り組みを推進。
それぞれテーマを設定して北欧をモデルとした機械化体系をはじめ、ICTを活用したCTLシステム、最新式集材機を核とした主伐・再造林システム、タワーヤーダフル活用、伐採・植栽・楽下刈一貫システムなど、これから現場での普及が期待される技術の実証が行われている。
今回、林野庁がとりまとめた12カ所の「新しい林業」経営モデル実証事業では、改めて試算結果を集約。一定条件のもとで経営モデルを試算したところ、現状のモデルと比較して収支が大きくプラスとなり、主伐による収入で再造林・保育に要する経費を賄える結果となったことなどが分かった。
また、収益性の改善のほか、伐採・造材・集材時の安全性の向上や作業の軽労化等の効果も確認された。ホームページでは、12の各実証事業の取り組み内容の詳細を成果報告書と動画とで紹介。各URLを載せている。









