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令和7年10月27日発行 第3573号 掲載

気軽に使える耕うん機「EST―500」を発売/工進の開発者に聞く

 (株)工進(小原英一社長・京都府長岡京市神足上八ノ坪12)は今年3月、耕うん機「EST―500」を発売した。気軽に農作業することをコンセプトに、農業初心者やホビー層などをターゲットに開発され、ホームセンターなどで好評を博している。アクセルレバーを握れば動き、離せば止まる簡単な操作性。そして79立方センチエンジンを搭載し、1時間当たり約60坪のパワフルな耕うん性能。ハンドル部分は3段階の高さ調節ができ、折りたたむと乗用車にも搭載可能なコンパクトさ。初心者に寄り添うような機能性について、設計を担当した商品開発部の大西崇之(おおにし たかし)主任に話を聞いた。
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 製品開発で最もこだわったのは、使いやすさだ。簡単な操作性は説明した通りだが、それに加えて機体の重心がポイントになる。大西主任は「まず、機体の後方にあり土に刺して耕深を調節をする抵抗棒の長さが重要でした。そして安全性を確保でき、しっかりと土を耕せる耕うん刃との位置関係を探りました。その上で、機体の重心がどこにあれば安定感が増すか。試行錯誤しながら耕うん刃の真上より若干後ろがベストだと判明しました」と説明する。
 抵抗棒と耕うん刃を最適な位置に配置し、機体の重心を定め、そして最も重いエンジンが高い位置にならないように全体のバランスを調整した。そうすることにより、足元の悪い圃場でも安定感があり、作業がしやすいので疲労感の軽減につながる。
 「機体の重心をベストポジションにすることで、機械が勝手に耕してくれる感覚が生まれます。それが農作業に不慣れな人にとっては重要だと考えました」と語った。
 初心者向けということで、価格設定にも配慮した。「価値がある機能に絞ることでリーズナブルな価格を実現しました。例えば耕うん刃の回転数は調節機能がなく一定です。それは調節する人が少ないという調査結果から削ぎ落した機能でした。また、部品を他の製品と共通化することでも価格を落とすことができました」と、価格を下げる努力について教えてくれた。
 本格的な農作業を望むユーザーに対しては、オプションでアタッチメントを開発した。幅を広げてより耕うん性能を高めた「ニュースターローター」、畝立てに「ニューイエロー培土器」と「グリーン培土器」をラインアップしている。
 機能性や価格などを追求して完成した耕うん機は、売り場で女性から圧倒的な支持を得たそうだ。その後、使用者から「私でも使えた」「とても簡単だった」という声が届いたとうれしそうに話す大西主任。黒と白、2色のカラーリングと丸みのあるデザインにも注目が集まったという。「黒と白の2色だけにしたのも、価格を抑える策でしたが、結果として売り場で目立ったようです」と、努力が報われた瞬間を喜んだ。
 同機の希望小売価格(税込み)は5万9800円。

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