令和7年度天皇杯を受賞/おしの農場(山形県天童市)

令和7年度(第64回)農林水産祭で農産・蚕糸部門の天皇杯を受賞した(株)おしの農場(押野和幸代表、山形県天童市、経営大豆)。スマート農業技術とともに地域の持続可能な農業を切り拓いている取り組みが評価された。
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〈地域の概要〉
天童市は、山形県東部に位置し、内陸性気候の特色をもつ。農業産出額の約8割は果樹で、水稲は約1割を占めている。
〈受賞者の取り組みの経過と経営の現況〉
平成30年に「株式会社おしの農場」を設立し、その後も、耕作放棄地をなくしたいという思いから、借り受けた農地の丁寧な管理を行ってきた。その結果、令和7年時点で経営面積は130ヘクタールに達し、大豆(25ヘクタール)と水稲(105ヘクタール)を生産している。水稲では乾田直播栽培を拡大、令和元年に生産を開始した大豆では、栽培面積を年々拡大しながら高収量・高品質を維持している。経営面積の拡大と将来の経営継承を見据え、スマート農業技術を積極的に導入している。
〈受賞者の特色〉
(1)先駆的なスマート農業技術の導入
「圃場生産管理システム」や「栽培管理支援システム」を導入し、作業者や農作物、圃場状況をデータで見える化して管理。本システムを用いた取り組みは、スマート農業技術活用促進法に基づく「生産方式革新実施計画」の全国第1号認定となった。また、「ドローン」やトラクタの「自動操舵システム」を導入し、経験が少ない社員でも作業しやすい環境をつくるとともに、作業省力化を図っている。
(2)女性の活躍
押野代表の長女と次女が同社に就職し、大豆や水稲の各作業だけでなく、事務経理やSNSでの発信など広報活動でも活躍している。スマート農業技術の導入によって女性でも作業しやすい環境となっている。
(3)農地の集積
集落農地の約3分の1を集積し、その大半は自社から2キロ圏内にあって効率的な作業を可能にしている。農地の貸主を第一の顧客と考えて管理していることから、地域からの信頼は厚く、農地の委託希望者は年々増えている。
(4)実需者が求める「里のほほえみ」の栽培
実需者から固定需要のある大豆品種「里のほほえみ」を栽培し、令和4~6年産の平均単収は313キロ/10アールと県平均の2倍以上、令和6年産の1等比率は99・5%となるなど、高収量かつ高品質な生産を実現している。
〈普及性と今後の発展方向〉
離農者からの農地引き受けにより経営面積の拡大が見込まれることから、スマート農業技術をさらに活用し、省力的に作業できる大豆の栽培面積を拡大していく。また、経営や栽培管理については次世代への事業承継を進めるとともに、コスト削減や収量の安定化、社員の技術平準化、人材育成にも力を入れる。









