MENU
令和7年10月20日発行 第3572号 掲載

世界食料デー2025日本イベント開催/FAO駐日連絡事務所

 FAO(国際連合食糧農業機関)駐日連絡事務所は10日、オンラインにて世界食料デー2025日本イベント「ハンド・イン・ハンド、より良い食と未来へ」を開催した。毎年10月16日が国連が制定した世界の食料問題を考える「世界食料デー」かつFAO創立記念日であることや、今年がFAO創立80周年であることを踏まえて行われたもの。増え続ける世界人口の食料需要に応えるべく、国境・分野・世代を越えた協力を進めるに向け、国連機関3機関から声明が発信された。
 開会にあたり、外務省経済局資源安全保障室長・島田謙治氏ならびに農林水産省輸出・国際局参事官兼国際戦略グループ長・植竹哲也氏が挨拶。島田氏は国際情勢が不確実性を増し、食料安全保障が脅かされる事態になっていることや、飢餓人口が依然として高水準であることから、私達1人ひとりが食料問題について改めて考える契機となるこのような機会が非常に重要だと指摘。強靭な農業・食料システムの構築に向けて国際機関の果たす役割は非常に重要であり、日本としても国際機関や2国間の協力を通じて世界の食料安全保障の実現を目指していくなどと語った。
 次いで、国連機関からのステートメントとして、FAO農業食料経済・政策部長のデービッド・ラボルデ、IFAD(国際農業開発基金)対外連携・資金動員部長のロン・トーマス・ハートマン、WFP(国連世界食糧計画)日本事務所代表の津村康博の3氏が講演。
 そのうちラボルデ氏は世界情勢は困難であるが、我々はより良い食品と未来へのロードマップを持っていると説明。
 まず、食をめぐる世界の現状について、コロナパンデミックから2年が経ったものの、未だ2億9500万人が深刻な食料不安、6億7300万人が栄養不足、23億人が中程度の食料不安、26億人が健康的な食事をする余裕がないという厳しい状態が続き、食料価格インフレは特に低所得国で顕著になっていると指摘した。
 世界の食は気候変動や紛争、マクロ経済、貿易・政策などの点で依然として脅威が高まっており、食料のみならず、国家、水、エネルギーの安全保障の連鎖に対処していく必要があるとした。 何も行動しないことは農業・食料システムのコストを上昇させ、生産性低下により世界の経済損失や飢餓人口の増加を招いているとして、FAOによる解決策ロードマップを提示。各国政府をはじめ、各ステークホルダーが協力して行動を起こすことで、より良い未来と食料を実現できるなどと述べ、広く連携を呼びかけた。

カテゴリー別最新ニュース