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令和7年10月20日発行 第3572号 掲載

EVの性能向上、トヨタ新型車に搭載/デンソー

 (株)デンソー(林新之助社長・愛知県刈谷市昭和町1の1)はこのほど、電気自動車の電費性能や動力性能の向上、充電時間の短縮など、実用性向上に貢献する新たな電動化製品を開発した。
 対象となる製品は、(株)BluE Nexus(内山秀俊社長・愛知県安城市)の新型eAxleに搭載されるインバーター、および電池のマネジメントを担うセル監視回路(電池の電圧・温度の計測)・シャント電流センサー(電流の計測)の3製品。これらの製品は、TOYOTAの新型車「bZ4X」に搭載される。
 〈新型bZ4Xに搭載される主な新製品〉
 【インバーター】
 電気自動車やハイブリッド車の心臓部ともいえるインバーターは、動力源であるモーターを駆動するために、電池からの直流電流を交流電流へ変換する重要な役割を担っている。航続距離の延伸と走行性能の向上を両立させ、さらに車室内空間確保のための自由な搭載ニーズに応えるため、インバーターは体格を抑えつつ、電力損失や発熱を抑制し、大電流に対応する性能が求められている。これらの技術課題に対応するため、同社が得意とする両面冷却技術をベースに、冷却設計やパワー半導体などの強みを融合させた新たな平置き両面冷却構造のインバーターを開発した。SiC(シリコンカーバイド)パワー半導体やその周辺回路・構造設計、高冷却技術などの各要素技術をさらに進化させるとともに、それらを最適に組み合わせる統合技術により、体格を抑えながらも飛躍的な高効率化を達成し、世界最高の出力密度(体積(リットル)当たりの出力(キロワット))を実現。インバーターの電力損失は、Si(シリコン)を採用した同社従来製品と比較して、約70%低減した。また、主に半導体と冷却水路で構成される同製品の中核を担うコアモジュールにおいては、約30%の小型化を達成。同当製品の技術進化により、バッテリー式電気自動車の航続距離の延伸と走行性能の向上に貢献。
 【電池マネジメント製品】
 電気自動車やハイブリッド車においては、電池の電圧・電流などを計測し充放電制御を行うことで、電池を安全かつ安定的に、長寿命化を図りながら使用することが求められている。さらに、電気自動車の航続距離拡大のニーズに対応し、電池セル数の増加が進む中、コストを抑制しながら高電圧・大電流を精度よく検出できる、効率的なモニタリング技術の重要性が高まっている。
 こうした背景を踏まえ同社は、独自の半導体技術を活用した新ICの創出や、材料特性の精緻な検証を踏まえた検出精度をさらに高める技術開発を推進し、新たなセル監視回路とシャント電流センサーを開発した。これにより、監視回路数を低減してコストを抑えながら、電池や電流の状態をより高精度に計測することが可能となり、電気自動車の充電時間短縮にも貢献している。
 同社は電気自動車の実用性向上に貢献し、普及を後押しすることで、カーボンニュートラル社会の早期実現を目指す。

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